SAC東京活動(8 / 61ページ)

SAカレッジ21年度 コースⅡ 第12回月例会 参加者の声

薮上 信 教授「磁気工学と高周波技術のヘルスケアサービスへの応用」

2022年3月9日、SAカレッジ21年度コースⅡ第12回月例会開催されました。講師は、医工学研究科、生体電磁エネルギー医工学分野  信(やぶかみ しん)教授。講義テーマは「磁気工学と高周波技術のヘルスケアサービスへの応用」でした。

薮上先生は高周波電磁材料の性能評価装置の開発に成功し、自らその事業化にも取り組まれています。さらに、それらの磁気計測で培った技術を細菌やウイルスを検出する新しいバイオ計測へ展開すべく研究開発に取り組まれています。

新しい磁性材料である磁性ナノ粒子バクテリア・ウイルス等の微生物を簡易・手軽に評価し、その場でリアルタイムに評価できるIoT技術による微生物磁気センサを開発し、人が集まるさまざまな場所やヘルスケアの現場で微生物検査の低コスト化、迅速化を実現すべく実証試験を進めています。

講義は、磁気や高周波技術を用いた計測・評価の専門家である先生による磁気についての一般的な話からはじまり、磁気センシング技術による医療への応用など最先端技術について解説いただき、大変貴重な機会となりました。

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SAカレッジ21年度 コースⅠ 第12回月例会 参加者の声

小笠原 康悦 教授「免疫機能を活用して健康支援産業を創出する」

2022年3月9日、SAカレッジ21年度コースⅠ第12回月例会開催されました。講師は、加齢医学研究所 生体防御学分野、スマート・エイジング学際重点研究センター 生体防御システム研究部門長 小笠原 康悦(おがさわら こうえつ)教授。講義テーマは「免疫機能を活用して健康支援産業を創出する」でした。

免疫とは、からだを守るしくみです。今、新型コロナウイルスの蔓延で免疫に注目が集まっています。

免疫には、「自然免疫」と「獲得免疫」と呼ばれるしくみがあり、自然免疫から獲得免疫への連続的な反応によって、からだを守っています。これまで免疫を利用した事業では抗体医薬が有名でしたが、新型コロナウイルス蔓延により、抗体検査や抗原検査、ワクチンなど、免疫を応用した診断・予防法の有用性が着目されています。

免疫には

  • 多様性(どんな物質でも反応できる)
  • 特異性(一つの物質にだけ反応できる)
  • 記憶(過去に出会った物質に反応できる)

といった特徴があるため、これら特徴を利用した事業の展開が考えられます。

本講義では、抗体T細胞受容体の説明をもとに、先生の開発した免疫受容体解析法とその応用について紹介していただきました。さらに、withコロナ時代に向けて、先生の研究技術を活用した健康支援の方策などについて議論し、共同研究、事業化についてお話いただきました。

感染症や加齢に伴う免疫異常を考える上で免疫システムの知見は必須です。今年度最後の講義はコロナ対策を考える上でも大変ためになりました。

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SAカレッジ21年度 コースⅢ 第11回月例会 参加者の声

⾚池 孝章 教授「新興再興感染症と呼気先制医療」

2022年2月24日、SAカレッジ21年度コースⅢ第11回月例会開催されました。講師は、東北大学大学院医学系研究科 副研究科長、環境医学分野 教授、日本細菌学会理事長 ⾚池 孝章(あかいけ たかあき)教授。講義テーマは「新興再興感染症と呼気先制医療」でした。

呼気オミックスは、質量分析装置を用いた呼気エアロゾルのオミックス解析であり、先生はミトコンドリアの硫黄呼吸の代謝機構に関わるオミックス研究に取組まれています。

硫黄は自然環境に普遍的に存在し、酸素が生物界に出現する以前から生命進化に貢献しています。しかしながら、生体内の硫黄代謝系については不明な点が多くありました。先生の研究チームは、解析を進めるなかで硫黄がミトコンドリアにおいてエネルギー代謝を営むことを見出しました。この研究結果は英国科学誌「Nature Communications」にも掲載されました。(参考:東北大学 2017年 | プレスリリース・研究成果 | 世界初:哺乳類における「硫黄呼吸」を発見 – 酸素に依存しないエネルギー代謝のメカニズムを解明 –

現在、この様な革新的な硫黄研究を「超硫黄オミックス」と呼んで、その未来型医療への応用展開と社会実装に向けた先端医療技術の開発を進めています。例えば、呼気エアロゾルを用いた硫黄代謝解析・呼気オミックスによる非接触・無侵襲生体情報モニタリング法を確立しつつあります。さらに、呼気オミックスによる先制医療をヒューマンエアローム事業として東北大学から導出する方向で検討しています。

本月例会では未来型呼気医療の開発の現状を紹介することで、ポストコロナ時代の新しい医療のかたちを俯瞰していきました。島津製作所と呼気オミックス開発事業を展開している赤池先生の貴重な講義は、非常に興味深いものでありました。

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SAカレッジ21年度 コースⅡ 第11回月例会 参加者の声

中瀬 泰然 講師「認知症の詳しい病態とその予防策」

2022年2月9日、SAカレッジ21年度コースⅡ第11回月例会開催されました。講師は、スマート・エイジング学際重点研究センター 講師、東北大学病院 加齢・老年病科 副科長 中瀬 泰然(なかせ たいぜん)講師。講義テーマは「認知症の詳しい病態とその予防策」でした。

超高齢社会で認知症の患者数は増え続け、社会医療的な問題となっています。認知症の症状や病態を理解することは、認知症の診療のみならず日常生活でケアを行う上でも重要です。

本月例会ではアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症など代表的な認知症の病理学的背景の知見を深めました。また、若年性アルツハイマー病症例の経過・検査所見より若年性アルツハイマー病の原因を解説していただきました。
さらに、最近注目されているアルツハイマー病の発症要因や悪化要因を提示、これからの対策について考えていきました。

多数の臨床研究を通じて、新たな治療方法の開発や病態の解明に挑んでいる中瀬先生のお話を聞ける貴重な機会となりました。

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SAカレッジ21年度 コースⅠ 第11回月例会 参加者の声

本間 経康 教授「計算知能技術による医用機器の高性能化」

2022年2月9日、SAカレッジ21年度コースⅠ第11回月例会開催されました。講師は、スマート・エイジング学際重点研究センター 人間福祉工学研究部門長、創生応用医学研究センター 副センター長(AI応用医学部門長)本間 経康(ほんま のりやす)教授。講義テーマは「計算知能技術による医用機器の高性能化」でした。

本月例会で、最近隆盛の人工知能AIの基盤技術の1つである機械学習の医療応用について説明いただきました。

特に人工神経回路網を用いた深層学習の得意分野である医用画像診断への応用、例えばアルツハイマー型認知症の画像診断例や、適応的数理モデルを用いた治療装置の知能化など、臨床応用に向けた具体例を紹介していただきました。

また、深層学習と従来の数理モデルとの相違に着目し、医療応用に際しての注意点やその対策も考察、さらに人工知能を製造・開発する立場や使用する立場の医療従事者だけでなく、使用される側の患者の意見など様々な立場から期待される機能や運用法など、実装に向けた最近の動向についても紹介いただきました。

本間先生は大学発ベンチャーZelowaとCOVID-19感染対策の共同研究を通して、人工知能の社会実装も推進しています。実ビジネスに直結する研究の最前線のお話が聴ける貴重な機会となりました。

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SAカレッジ21年度 コースⅢ 第10回月例会 参加者の声

水藤 寛 教授「様々な現象に対する数理モデルの構築と実装」

2022年1月26日、SAカレッジ21年度コースⅢ第10回月例会開催されました。講師は、材料科学高等研究所 (WPI-AIMR) 副所長 水藤 寛(すいとう ひろし)教授。講義テーマは「様々な現象に対する数理モデルの構築と実装」でした。

数理モデルとはコンピューターや人工知能(AI)の処理能力向上に伴い自然や社会のありようを数式で表現して研究や開発などに応用することです。新型コロナ感染症が世界に広まると共に、この言葉を耳にする機会が増えました。感染メカニズムの分析への応用が期待されているからです。

一方、「数理モデル」と言っても様々なものがあります。例えば、

  • その実体はいったい何なのか
  • どうやって作るのか
  • どのようにしてその解を見いだすのか
  • 何ができて何ができないのか

これらはまだ充分に理解されているとは言えません。

本月例会では、異なる現象に対する数理モデルをいくつか取り上げ、その根拠や意味を紹介いただきました。その上で、使う際、気を付けなければならない点を解説していただきました。

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