SAカレッジ21年度 コースⅠ 第11回月例会 参加者の声
本間 経康 教授「計算知能技術による医用機器の高性能化」
2022年2月9日、SAカレッジ21年度コースⅠ第11回月例会開催されました。講師は、スマート・エイジング学際重点研究センター 人間福祉工学研究部門長、創生応用医学研究センター 副センター長(AI応用医学部門長)本間 経康(ほんま のりやす)教授。講義テーマは「計算知能技術による医用機器の高性能化」でした。
本月例会で、最近隆盛の人工知能AIの基盤技術の1つである機械学習の医療応用について説明いただきました。
特に人工神経回路網を用いた深層学習の得意分野である医用画像診断への応用、例えばアルツハイマー型認知症の画像診断例や、適応的数理モデルを用いた治療装置の知能化など、臨床応用に向けた具体例を紹介していただきました。
また、深層学習と従来の数理モデルとの相違に着目し、医療応用に際しての注意点やその対策も考察、さらに人工知能を製造・開発する立場や使用する立場の医療従事者だけでなく、使用される側の患者の意見など様々な立場から期待される機能や運用法など、実装に向けた最近の動向についても紹介いただきました。
本間先生は大学発ベンチャーZelowaとCOVID-19感染対策の共同研究を通して、人工知能の社会実装も推進しています。実ビジネスに直結する研究の最前線のお話が聴ける貴重な機会となりました。
参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。
ご意見・ご感想(抜粋)
講義が参考になった理由は?
- 今回のテーマは医療、特に画像診断でのAI活用のお話でしたが、人間の診断とAIの診断を組み合わせることで精度が高まるという結果は医療以外の分野でも広く適用できるのではないかと感じました。
- AIを活用した診察(診断)が正確性において医師の診断を超えるレベルに達していることに驚きました。AIの精度が高まることにより今後の医療界の在り方が変わるかもしれないと感じました。
- 深層学習における画像診断について現在できることや課題が明確にわかる講義内容でした。
システムを提供する企業にいますが、そのシステムがどのように活用され、且つ、活用における課題点まで見えてこない事が多い。今回の授業では、どれくらいまでAIに任せられるのか、説明責任についてのお話を聞け、非常に興味深かったです。 - AI単独での読影より、AIと人との融合がAIが専門医の能力を高めるという部分が大変興味深かったです。
- AIと医療・環境との連携による、過去にできなかった事が可能になり人類の健康寿命の延命や技術対応への進歩が期待できると思えた為。
- 医療現場を中心に、AIができることと課題を知ることができた。
- データ収集によるAI技術の具体的な導入がわかり、当社の事業展開においても非常に参考になりました。
- AIと画像診断の医療分野への応用について、現在の状況を把握できたから。
- AIの現場への適用については、特に医療だと患者への説明、心理面でのケアが重要だと感じていましたが、そのあたりが他の方とのQA含と合わせていろいろと聞けたことが良かったと思っています
- AIによる医療領域での活用事例や、診断結果について具体的な数値から学ぶことができた。
- 漠然としか捉えられていなかった、医療ヘルスケア領域におけるAIの可能性をしっかり理解することができました。特に、認知症診断の内容でAIが人間の能力を超える可能性を学び、大きな希望を感じました。一方、今後は総合的に分析できること、人間とロボットですみ分けられること、を考える必要があるとわかりました。企業として、AIをどう活用していくか、今回学んだことをしっかり踏まえて考えていきたいと思います。
- 医用画像診断で活用されるAIが80%~100%の精度で診断できることが大変興味深かったです。ベテランの医師の能力を超えるものが、いつかその医師を置き換えるのかー?という考えも浮かべましたが、AIに診断を100%任せる将来がまだ先だと感じました。AIの技術はまだ地域の医療現場には広く導入されていないことが多いかと考え、近い将来、または遠い将来では提供できる治療の差が生じるか、または拡大するのか、という懸念も考えられます。
- 医療現場での画像認識AIの実状について知ることが出来ました。
- 医療現場の研究における、画像解析の実際が感じられ、大変ためになりました。AIの理論的な説明や、こんなこともできる的な講義はたくさんありますが、今回は貴重なお話を聞けたと思います。
- 質疑応答で寄せられた臨床現場のリアルなエピソード(ベテラン医師と若手医師が画像解析をするときのやりとりなど)が、非常に興味深かったです。AIをうまく使いこなしていくには、AIを活用する側に立つ人間がAIについて理解を深めていかなければならない、という言葉は、とても重みがありました。
- 医療の現場での画像診断について知識がなかったたため勉強になった
- 医療分野でどの様に人工知能の活用を進めているかを知ることができた事。又、何が出来て何が出来ないのかを解りやすくご説明頂いた点は非常に参考になりました。
- これから加速するであろうAIの導入について、どのような方法で行っていて、どのような実績や利点・課題があるのかについて知ることが出来たためです。
- 非常に難しい専門的な領域と思いますが、わかりやすい単語でADやがんの事例交えてご説明いただき理解深まりました。
- コンピューターによる画像診断については新聞等で行われていることだけは知っていましたが、この度詳細な部分まで教えていただけて大変勉強になりました。報道では華々しく書かれているので、実はもっと普及しており、ある程度は使われているものだと思っていました。ですが、現在まさに研究がされているとのことでしたので、今後はどこでも使えるようになり早期発見をしていただけるとありがたいです。
- 医療におけるAI画像診断の現在の有用性と、今後の医療におけるAIの活用可能性について理解できた。
- 画像AIは弊社でも取り扱っている分野ですが、医療分野での活用事例が聴けました。
- 講義の内容は大変面白く分かりやすい内容で、興味深く聞かせていただきました。この画像技術が、地域の高齢者などをサポートできるような、もっと身近なところまでおりてくれば、ぜひ活用したいと思いました。
- 医療分野におけるAI活用の現状について知ることができた。
- AI画像診断の現状や課題という点では新たな知識・勉強にはなったが、出来れば更に1歩進んだこのAI画像に関するビジネスシーンでの活用であったり、シニア世代のウェルネス活用に繋がる将来ビジョン等の話まであるとありがたかったです。
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