「死生観」タグの記事一覧
SAカレッジ22年度 コースⅢ第11回月例会は、木村 敏明 教授です!
人間や人間社会にとって宗教文化のもつ意味について考えています
SAカレッジ22年度 コースⅢ 第11回月例会は、 文学研究科副研究科長、災害科学世界トップレベル学際研究拠点兼務教員、木村 敏明 教授 「感染症と死をめぐる習俗」です。
「葬儀」などの習俗は、遺族の悲嘆を分かち合い、社会秩序・価値秩序を維持するための不可欠な営みとして広く人類に継承されてきた文化です。
しかし近年、そのような習俗が大きな曲がり角を迎えています。
生活様式の変化、コミュニティや親族関係の希薄化が進む中、日本では戦後の高度経済成長期に急速に葬儀の「産業化」が進められてきました。一方、20世紀の終りころから、「終活」ブームなどを背景に伝統的葬儀のあり方を見直そうとする動きも現れています。
木村先生の講義では日本の葬送をめぐる習俗が経験してきたこのような変化をたどった上で、COVID-19がこれらの動向に与えた影響について考えていきます。
葬儀のかたちが変化していく中、故人を想う家族・親族に対して企業はどのようなサービスが提供できるのか。超高齢社会の必須テーマとなってます。
SAカレッジ22年度 コースⅠ第11回月例会は、鈴木岩弓 名誉教授です!
宗教民俗学的視座からの死生学研究者
SAカレッジ22年度 コースⅠ第11回月例会は、 鈴木岩弓 名誉教授 「日本人の死生観 ―過去・現在・未来―」です。
超高齢社会における看護・介護やシニアビジネスを行う上で、私たち日本人の「死生観」がどのようなものであるかの理解が不可欠です。
「死生観」というのは観念の問題であるため、目で見ることができません。従って、講義では観念に基づいて執り行われる行為、特に死者に対してなされる「葬送習俗」を次の構成でお話しすることで死生観のイメージを深めていきます。
- はじめに
- 現代日本の「死」の状況
- 「死者」とは誰か?
- 「死者」と「生者」の接点
- 死後の「死者」—「死者」への“想い”—
- 人称からみた「死者」の記憶
SAカレッジ22年度 コースⅢ第5回月例会は、佐藤弘夫名誉教授です!
感染症と日本人―なぜ疫病神は「神」だったのか
SAカレッジ22年度 コースⅡ第5回月例会は、文学研究科 名誉教授の佐藤弘夫 先生による「感染症と日本人―なぜ疫病神は「神」だったのか」です。
前近代の社会では、人だけでなく、神・仏・死者、動物・植物に至る多様な存在がこの世界を分かち合っていると考えられていました。近代化は人間が唯一の特権的存在へと上昇する一方、他の構成員が排除されていくプロセスでした。かつて「神」として尊重されていた感染症をもたらすウィルスや菌も、この過程で世界の構成員から除外されます。
なぜ、病気や死をもたらすものたちが神とされたのか。その後、どのようなプロセスを経て、邪悪な存在へと変貌していったのか。背景にはどのような世界観の変容があったのか。
講義では、こうした問題を掘り下げることで、今わたしたちが立っている地平を照らし出すとともに、近未来の社会の在り方を考え、質疑セッションでさらに先生と掘り下げていきます。