SAカレッジ22年度 コースⅠ第10回月例会は、永富 良一 教授です!

運動・身体活動の分子生物学から疫学、地域の健康づくり研究の第一人者

SAカレッジ22年度 コースⅠ第10回月例会は、未来社会健康デザイン拠点長、創生応用医学研究センター、スポーツ医科学コアセンター長、永富 良一 教授 「健康によい、悪いとは? ―何をもって“エビデンス”とするか―」です。

健康に関連する情報はSNSやテレビ・インターネットなどさまざまな情報チャンネルから入手できます。パンデミックは現代社会をゆるがす大きな事件になっていますが、インフォデミックの影響も注目されています。

 信頼できる情報とは何か。
 論文や、データが提示されていれば信頼できるのか

皆さんはどのようにお考えでしょうか。永富先生は研究デザインを重視しています。健康の定義、定義に基づいた指標の選択、人の集団から得られたデータをどのように比較し、エビデンスとするのか。この講義では、その基本になる疫学の考え方を事例で紹介し、健康のためのエビデンスの理解を深めます。

健康長寿社会に向けて、エビデンスレベルの重要性を学び、その仕組みや取り組みについて知る機会です。

最近のご研究について

永富先生の最近の研究内容について一部ご紹介します。

  • 色覚刺激による心身パフォーマンス改善の謎に迫る ‐フィジカルサポートカラー®の色覚刺激の身体影響の解明に着手-
    目からの刺激、特に色覚刺激は、私達の生活の大きな部分に関わっています。以前より、水泳やサイクリングのようなスポーツ競技では、特定の色のゴーグルやカラーレンズよってパフォーマンスが向上すること、個々人に一番適している色があることは、以前から知られていました。アスリートでない普通の人々においても、特定の色のメガネをかけると、気持ちが落ち着いたり、バランス機能が改善したりすることが報告されています。さらに、発達障害を持つ方において、特定の色のメガネをかけることで、気が散らなくなったり、学習の障害が改善されたりすることが明らかになりつつあります。しかし、この様な色覚刺激が心身に与える影響については、まだ多くのことが分かっていません。  今回の共同研究では、個人に適した色調による運動調節機能の影響について科学的なエビデンスを検証することを目的にしています。東北大学大学院医工学研究科が得意とする「動き」の評価とその質の向上・低下に関わるメカニズム解析を介して、フィジカルサポートカラーの医工学的検証を行います。
  • メントールの冷感が運動持続時間を延長! 運動に伴う息苦しさを和らげ有酸素運動を心地よく継続
    L-メントールには冷感作用があり、暑熱対策に使用されています。また喉の痛みや鼻詰まりの緩和などにも使われていますが、持久運動中の息苦しさと持久運動能力に及ぼす影響についての研究はこれまでありませんでした。東北大学大学院医工学研究科の永富教授らの研究チームは、高強度ランニング運動におけるL-メントールの飲用が運動中の息苦しさを緩和し、持久運動能力を伸ばすことを初めて実験的に明らかにしました。
    本研究成果は、2022年8月31日世界最大級のスポーツ科学学術団体であるヨーロッパスポーツ科学学会の公式学術誌European Journal of Sport Scienceに掲載されました。
  • 妊娠中の運動が子の肥満を防ぐ仕組みを解明 胎盤由来SOD3タンパク質が胎子肝臓に誘導する「一挙両得」な効果
    母親の肥満は子の将来の糖尿病リスクを増加させることが知られています。この世代間連鎖は、子に生まれつきの健康格差を強いる重大な原因となるため、母親から子への肥満の悪循環を防ぐ効果的な手段の確立が望まれています。東北大学学際科学フロンティア研究所の楠山譲二助教、理化学研究所生命医科学研究センターの小塚智沙代基礎科学特別研究員、金沢医科大学の八田稔久教授、東北大学大学院医工学研究科の永富良一教授らのグループは、マウスを使った実験の結果、妊娠期の運動が親から子への肥満の伝播を防ぐメカニズムを解明しました。本研究は、胎盤から産生されるスーパーオキサイドジスムターゼ3(SOD3)のユニークな機能を明らかにした重要な報告です。
    本研究成果は、2022年3月15日(日本時間3月16日)付でDiabetes誌(電子版)に掲載されました。

未来社会健康デザイン拠点について

産学連携機構 イノベーション戦略推進センターに、2021年4月設立された「未来社会健康デザイン拠点」は、大学、企業、市民の方々など多様なメンバーが力を合わせて、未来の皆が幸せになれるような社会を描きながら、ワクワクするようなプロジェクトを生み出していくことを目的としてつくられた拠点です。永富先生はこちらの拠点長をされています。

未来社会健康デザイン拠点の機能と概要

    1. 未来ビジョンの策定機能
    2. マルチステークホルダー(領域横断型)研究開発機能
    3. 地域社会・国際社会との連携機能
    4. 大学/社会を変える人材育成機能
    5. 拠点発展のための持続的なプラットフォーム維持

未来社会健康デザイン拠点の立ち上げ
COI東北拠点からアセットを継承し、発展させていく”未来社会健康デザイン拠点”の立ち上げをYouTubeにて紹介しています。

 

創生応用医学研究センター スポーツ医科学コアセンターについて

2002年4月1日に創生応用医学研究センターは、疾患の理解や制御を目指した部局横断型の教育研究施設として設立されました。
デジタル化による研究や臨床のビッグデータの集積や、機械学習、とくに深層学習を用いた人工知能AIの発展により、医学の分野においてもデータ駆動型研究による医療の変革が大いに期待される昨今、これまでの生命科学的研究手法での研究開発を担う基礎研究部門に加え、AI医学の推進に向け研究科内外の人材や知性を結集し、また、関連部局との連携を強化することにより、AI医学基礎部門、AI応用医学部門を新たに設置し、大きく改変されました。
この体制により、AI医療を発展させる拠点となる基盤が整い、これまでに解決が困難であった医学的な課題に対し、最先端の生命科学テクノロジーとデータ駆動型科学の両面からの戦略開発展開が期待されます。

この創生応用医学研究センターの基盤研究部門にあるスポーツ医科学コアセンターは、医工学研究科健康維持増進医工学分野や医学系研究科運動学分野のスタッフに加え、学際フロンティア科学研究所の学内メンバーで構成され、メカニズム解明のための基礎的研究から健康増進のための疫学研究・先端技術・データサイエンスに基づく評価技術などの研究開発に取り組んでいます。また、コアセンターが発足当初より支援してきたスポーツ庁指定ナショナルトレーニングセンター高地トレーニング拠点施設である蔵王坊平アスリートビレッジのスタッフも参加しています。コアセンターでは利用強化選手・チームの医学的なサポートや強化選手をサポートするコンディション評価のためのサポートパッケージについてのアドバイスを行っています。(東北大学大学院医学系研究科附属創生応用医学研究センタースポーツ医科学コアセンターHPより抜粋)

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