SAC東京4期 コースⅠ第1回月例会 事務局レポート
超高齢社会における加齢観「スマート・エイジング」
4月11日(水)開催のコースⅠ第1回月例会講義の事務局レポートです。
講師は加齢医学研究所長、スマート・エイジング学際重点研究センター長である川島隆太教授、講義テーマは「スマート・エイジング概論」です。
なぜ大学がこのテーマに向き合わなければならないのか?と川島教授は切り出しました。超高齢社会に備えるために、加齢は人間の発達であるという考え方を持つ個人、社会を作り上げるためにスマート・エイジングを提唱しました。
スマート・エイジング度は①認知的な側面②情動的な側面③身体的な側面④社会的な側面の4つの要素から定義しています。これを用いると個人のスマート・エイジングの度合を可視化でき、改善のための生活介入要素がわかります。
テレビやスマホは「アンチ・スマート・エイジング」
川島教授は子供の朝食習慣、環境差が与える学力差、それらが人の加齢へ与える影響について様々な研究結果等を示していきました。
テレビ視聴が脳の前頭葉の活動を抑制することが世界中の研究で明らかになっています。しかし、こうした事実はテレビ局によって情報封鎖されています。
身近なところにたくさんあるアンチ・スマート・エイジングをスマート・エイジングへ変えるために必要な産学連携を呼びかけた川島教授の講義でした。
朝食をきちんと取らない子供は地頭の悪い大人になる
食事習慣だけではなく、日常生活から切り離すことができなくなったテレビ、スマホなどのアンチ・スマート・エイジングに驚く参加者です。グループトークを行った後の質疑もその具体的な影響面や今後の課題へ質疑が集中して行きました。
スマート・エイジングの実装に向けて国も動き出し、日本だけではなく世界の共通課題となってきました。ますます産学連携への期待が高まり、SAC東京の参加者がエイジング・サイエンティストとして活躍する日は近いと強く感じました。
(文責:SAC東京事務局)
タグ:エイジング・サイエンティスト, スマート・エイジング, 加齢, 川島隆太, 産学連携
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