SAC東京4期コースⅠ 第2回月例会 参加者の声
5月24日開催 SAC東京コースⅠ第2回月例会 参加者の声
5月24日、SAC東京4期 第2回月例会が開催されました。講師は、スマート・エイジング学際重点研究センター 企画開発部門長 村田裕之特任教授。講義テーマは、「シニアビジネスとスマート・エイジング・ビジネス」でした。
村田先生は、99年に「アクティブシニア」「スマートシニア」の概念を提唱して以来、常に一歩先のシニアビジネスの企画・事業化・商品サービス開発・普及に取り組んできました。
人口動態のシニアシフトが進むにつれ、どの企業もシニア市場に目を向けざるを得なくなっています。一方、100兆円市場と言われるシニア市場は、多様性が強く、マスマーケティング的手法が通用しにくいのが実態です。
今回の講義では、まず、シニア層特有の需要と背景にある消費行動を脳科学的観点から読み解く視点を事例とともにお話しいただき、そのうえで、人生100年時代に求められるスマート・エイジング・ビジネスについて皆さんと議論を深めていきました。
参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。
ご意見・ご感想(抜粋)
講義が参考になった理由は?
- シニアビジネスはシニアの消費行動が加齢による『身体変化』『本人・家族のライフステージ』『世代特有の嗜好性』『時代性の変化』など5つの変化の影響を受けていることを念頭にいれておくと整理しやすいことや、『社会性』『認知刺激』『運動』『栄養』といったスマート・エイジングのための4条件の何れか1つ以上が織り込まれたビジネスは将来の不安の下となる健康障害等負の要素を取り除くビジネスとして受け入れられやすいということが分かりました。また、これからのシニア層は価値観が多様でマス・マーケットではないため、逆に正しくターゲットを選定すれば、新しいビジネスが成立しやすいとも感じました。
- 今後シニア・マーケットを考える上で大切な視点を教えていただけたと思います。ありがとうございました。
- 高齢者の旅行消費支出が多いというのは、様々な調査で耳にしていたが、若者向けの格安旅行を提供しているイメージのHISにも高齢顧客が多い点は、新たな発見となった。
- ダウンサイジング消費の中で、郊外一戸建てから→高齢者マンションはイメージしていたが、その立地が主に都心である点は新たな発見となった。
- 旅行可能寿命、来店可能寿命等、従来の健康寿命の延伸の概念をわらにブレークダウンした発想が、これからのスマートエイジングビジネスを深耕するためには、重要である点を認識できた。
- 今まで年齢でターゲット層を区切ってきましたが、それだけではなく、シニアの消費行動に影響を及ぼす5つの変化の視点から複合的なアプローチ方法を考えてみたいと思いました。
- シニアビジネスを考える上では、シニア層特有の変化をつかむことが重要だということ、4条件(認知刺激、運動、栄養、社会性)の組み合わせや、そのうち一つ以上の要素を意図的に組み込むことでスマート・エイジング・ビジネスが成り立つこと、シニアがサービスの担い手になるビジネスもシニアビジネスに含まれること、など理解することができた。
- 加齢に伴う消費行動の具体例、シニア層の消費行動例は大変参考になった。
- シニア層は資産を持っているが日常消費については所得に比例しているため、5つの変化に関わるサービス提供を如何に取り入れていくのかが重要だとわかった。
- スマートエイジングの4つのカテゴリーへの処方箋が新たなサービス開発の切り口になることが印象的でした。また、定年退職をきっかけに男性の多くが「自宅引きこもり」になるとのデータは、今後のビジネス開発の視点になったので。”
- シニアマーケットの正しい見方をデータを元に理解できた。特に、「人数は多いが、新しい価値観で括られる多様なミクロ市場の集合体である」ことを再認識できた。
- スマート・エイジングのための4条件が提示され、具体サービス例もレビューされたので、今後サービスを検討する上での指標となった。
- スマート・エイジングの概念がよく理解できました。老化やアンチというマイナスのイメージでなく、成長や発達、知識の積み上げといったプラスのイメージで捉えることで、シニアの方々のお気持ちに寄り添ったビジネス提案につなげていきたいと思いました。
- また、シニア市場の見方については、ほぼ「俗説」で捉えていたので、シニア市場を見誤るところでした。
- シニアビジネスの基本で、改めてデモグラフィックデータから、シニアの消費や価値観について整理することができた。シニアが健康関連商品への消費が高い、退職きっかけに健康維持と趣味・自分探しなど、今後の事業開発へのヒントを多く得ることができた。スマートエイジングビジネスは、社会性、運動、食事、脳から、については、もっと健康のためには体はもちろん「脳」が大事、ということを広く伝えていく必要があると感じた。いろいろアイディアを出していきたい。村田先生のお話は事業開発のヒントに溢れ、本当に参考になります。参考にするだけでなく、実行せねばです!
- 自分が考えていたこととは全く違うことを学べたから。特に、シニア市場はミクロ市場の集合体であり、マスマーケティングは通用しないということを学べた。
- スマート・エイジングの学びをビジネスにつなげる上で、俗説に汚染されている自分を認識できました。シニアの定義は65歳以上など決める事が出来るが、ビジネスを行う上でターゲットやリーチの仕方はマス広告が通用せず、かなり細かいセグメントとなる事を理解出来、ビジネスにつなげたい気持ちと同じぐらい、難しいマーケットを認識できました。
- シニアの懐事情やライフステージの変化等の知識について、様々な書籍から断片的に取得していたのですが、本講座ではシニアの実状とシニアビジネスの際に意識をすべき「5つの変化」を学べることができ非常に参考になった。
- 定年退職や更年期等の条件が重なり、身体の衰えやうつ症状が発症するシニアの現状が理解できました。退職後のQOLは貯蓄ではなくその時点の所得によるとのことで、年金生活となり所得が減り、アクティブでなくなったシニアへの働きかけの重要性を痛感しました。
アイスブレイクが有用だった理由は?
- 講義内容の整理をしていただいたものですが、敢えて違った視点からのお話があれば、それも興味深かったのではないかと思います。
- 聞きたかった質問が代わりに聞けたため。
- 初出席の為、アイスブレイクの意味が分からず。具体的でどのように内容の深堀の質問をすのかが理解できて次のグループ討議の参考になった。
- グループトークに入る前に頭の整理することができました。
- 改めて確認頂くことによって理解が深まりました。
- 質問し答えてもらった内容について、さらにもう少し突っ込んで掘り下げていただけたら、さらに有用だと思います。
- シニアの定義等について確認できた。
- シニア層のSNS利用がフェイスブックから子供や孫との連絡をするためLINEに変わってきているのはなるほどと感じた。
- もう少し、具体的事例で深めてほしい。
- チームでの意見交換のきっかけを作ってもらったので。
- グループトークでレビューする質問内容を考えるタイミングと合致してしまい、アイスブレイクの内容が頭に入ってこなかったです。
- 講義の内容をもう一度さらってくださったのでより理解が深まりました。
- また、シニア、シルバー、サードエイジなど呼び方は様々ですが、国ごとにイメージが違うというお話は、大変興味深く伺いました。(自社でも「シニア」という言葉のイメージがあまりよくなく、どういう言葉に置き換えたらいいのかという議論をしているところでしたので。)
- この、かみしめ的な時間により、より理解を深めさせていただける点。
- シニアビジネスを考える際に、明快な仮設が必要である、との話があったが、漠然とシニアマーケットを捉えるより、ミクロ市場を追及するコトが肝要であるヒントをいただけたこと。
- 講義内容の復習と、ぼんやりしていた疑問点の確認ができました。
グループトーク、グループ質疑が有用だった理由は?
- 他企業とのコラボレーションのアイデアが浮かぶ機会となったため。
- 参加企業がそれぞれの課題があり手探りでシニアビジスに挑戦しようとしている事がリアルに確認できた事
- 業界や年代によって視点が違い、それぞれの疑問や意見が参考になりました。
- 参加目的が様々だったため、色々な課題認識を聞けて勉強になりました。
- グループの中に、再受講の方がいたので、より深く理解しており、その場で実のある話も聞けたので。
- 参加される方のバックボーンの違いもあり、見方を変えた捉え方を共有することが出来た。
- 他グループの質問に対する答えに気付きがあった。
- 多様な切り口からの質問があり、自分では気づかないことなどが顕在化できて良かった。
- 5つの変化のうち、身体的な変化+周りの変化が大きく左右されると感じた。
- 健康関連の消費が年齢に応じて比例するが、売り方・お客様へのアプローチも重要と感じた。
- 他社様の具体的事例をもとに、疑問や意見をうかがえるるがとても勉強になります。
- グループ内メンバーの属性が異なることもあり、いろいろな視点でシニアビジネスを捉えており、意見、質問が新鮮であった。
- 異業種の方(企業)のシニアビジネスに対する取組みや考えが聞けて、非常に参考になりました。
- 各企業の方の着眼点の違いがとても勉強になります。
- グループトークの時間内で、本当にお伺いしたい内容にまで質問の精度を上げることが難しく、どうしても問いが大括りな内容になりがちなのが残念でした。一方で、関心や疑問が湧いた内容の多くは、いずれかのグループからの質疑応答で回答を得ることができたので、その点は有用でした。
- 自分の気づかないことが、別のテーブルから質問が出て、新しい気づきがあったから。
- やはり自らの視点と、チームメンバーの視点、他チームの視点が異なる点が多く、これはとても学びが多い。
- シニアビジネスを計画するに辺り、シニアを能動的にする仕掛けにについて調査していたが、他のメンバーも同様の課題意識を持っておられた。また、他業種の観点から、シニアビジネス成功につながる要素について考えることができ非常に有益でした。
- 建築士さん、不動産、生命保険の方と、大変、末広がりな、お話しが、できた。
- 今回のグループメンバーは皆シニア事業に直接関わりのある方々でしたので、建設的な意見交換ができ、大変勉強になりました。
タグ:シニアビジネス, スマート エイジング ビジネス, スマート・エイジング, 人生100年時代, 村田裕之
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