SAC東京3期コースⅡ第8回月例会 参加者の声

11月22日開催 SAC東京コースⅡ第8回月例会 参加者の声

11月22日、SAC東京3期 第8回月例会が開催されました。講師は、宗教民俗学・死生学がご専門の東北大学総長特命教授、鈴木岩弓名誉教授。講義テーマは、「日本人の死生観 過去・現在・未来」でした。

「死生観」というのは、観念の問題であるため目で見ることができません。今回の講義では観念に基づいて執り行われる行為、特に死者に対してなされる「葬送習俗」についてのお話があり、死生観のイメージを深めました。

参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。

ご意見・ご感想(抜粋)

講義が参考になった理由は?

  • これまであまり深く考える機会がなかった死生観について、しっかりと学ぶことができて非常に参考になった。日本人の暮らしの変化とともに葬式の在り方も今まさに変化しているという話はとても興味深かった。
  • 1日あたり死者数などの実データをもとに、今まで考えたことのない死について考えることができた。
  • 生と死、特に死に関して、生を受けてから亡くなるまで家族がいるということが当たり前でなくなった現代社会において、死者への対応も変化しているし、変化することか必須になってきているということを改めて認知しました。また、医療や技術の発展により単に生命を維持することは可能になってきていて、死を自分で選択する時代になってきていること、今後さらに発展して脳以外は人工的に造られた人間ができる時代が来るのかもしれない、と複雑な思いがしました。「死生観」と聞くと重苦しいテーマに感じていましたが、最も身近な存在だと思いますしとても興味深かったです。
  • 私は特別養護老人ホームを経営しておりますが、医療機関での延命治療を拒否され、当ホームでの看取りケアをご希望され過ごされている方々がいらっしゃいます。その方々へは勿論の事、このことに関わるスタッフにとっても死を受け止めるに際して必要となる内容だと感じ、大変参考になりました。
  • 生の儀礼と死の儀礼、儀礼の消滅は日本古来の文化消滅にもつながると感じた。臨床宗教師の存在を知ることができよかった。見えないものへどう対応していくか、まさに死生観だなと思う。
  • 「死」をただの「終わり」ではなくライフステージの一部として捉え、その周辺にある様々なニーズを考える視点が得られたから。
  • 日本人の死後霊魂に関する意識などをデータで理解できた。また、臨床宗教師というような新たな動きを知ることができた。「家長制度」が崩壊し、家族意識も変わる中で、「先祖代々の墓を守る」という従来のシステムは機能しない社会になりつつあります。これは、どこでどう解決していくのか、口火を切るのが難しいテーマですが議論を深めたいと思います。
  • 日本でのイエ制度の弱体化による変化を再認識できた。
  • 社会変動の波によって死生観に変化が起こり、世の中のニーズが変化していくことを改めて理解できたため。
  • 普段あまり考えたことのないテーマであったので、とても新鮮であった。今回の講義で、即ビジネスアイデアが出せそうにはないが、これまでなかった視点獲得の点で有意義であった。
  • 社会変動の波により伝統的生活様式が消滅する方向性を知ることが出来た。その中で死者の面倒は誰が見るのかという観点からビジネスの可能性を探る機会となった。
  • 死生観が時代とともに変化してきていることを学術的な観点からの知見を学ぶことができました。
  • 普段、死生観について考える機会がなかったため、大変勉強になった。家の宗派が分からない理由も、単に日本人の信仰心が薄れていたからだと思っていたが、「農耕稲作定住民」だった日本ならではの理由があったことが大変興味深かった。
  • 臨床宗教師の取り組み、日本の死生観において、QODの考え方をもっと深めたいと思うようになった。また死生観とビジネスとしての関わり方は、いまだセンシティブな分野でもあるが、要素を盛り込んだビジネスモデルを考えられると思う。

村田特任教授によるアイスブレイクが有用だった理由は?

  • アイスブレイクや質疑応答の中で出た、現在の高齢者が、イエという機能を失い、死後の世界に対する教えやケアをする機能を喪失したことにより、死後の救いを医療従事者、特に医師に求めてしまっているという問題点が大変興味深かったです。医師は、身体的機能の改善や維持についての専門家であり、死後への不安を和らげる専門化ではないということを高齢者自身で区別することは難しいとも思いました。
  • スマートダイイング。ビジネスの観点でもいろいろなチャンスがありそう。
  • 村田教授の鋭い切り口、個別質問による自分にはない発想が勉強になりました。
  • 死や宗教感といった今までの講義の傾向とは異なる内容で、考えを整理するのが困難でしたが、村田教授の鋭い視点のアイスブレイクにより内容を整理するのに大変参考になりました。
  • イエ制度に替わるものがビジネスになるだろうという指摘。「死後霊魂の存在」アンケート結果についての、理解が特に深まった。
  • 「死生観」という、多方面に展開しやすい(それゆえに着眼点が分かりにくくなりがちな)テーマに対して、ビジネスへの活用・展開という視点からポイントのまとめをしていただけたから。
  • 質疑で「骨を海にまく」という話から、ゆうパックで骨を送る「送骨」というビジネスがすでにあると知り、こういうところにも今後ビジネスチャンスが拡がっていくのかという知見が得られた。
  • 生の儀礼と死の儀礼において、長寿社会の到来により「生の儀礼」へのウエイトシフトに伴うことが、ビジネスチャンスにつながることが理解できた。
  • イエが担ってきた死の儀礼について、イエの機能が失われてきている状況を踏まえて今後はイエに代わって何が死の儀礼を担っていくのかを示唆していただけました。
  • その場で内容の復習をすることができ、理解を深めることができる。
  • ビジネス目線での気づきを得られた。

グループトーク、個別質疑が有用だった理由は?

  • 感情的、感覚的になりやすいテーマだったと思いますが、ビジネスの視点であえて話し合う事で参考となるご意見を多くお聞きすることができ、非常に参考になりました。
  • 記憶の希薄化のスピードについて、メンバーの方の考え方により世の中の変化を知ることができた。
  • それぞれの視点からの意見をきくことができ、勉強になりました。
  • メンバーの年齢や出身地域の違いから、死や関連する儀礼に対する捉え方が多様であり得ることを認識できたから。また、「安楽死」など、自分になかった視点を場に投じてくれたことで、議論が広がり、また深まったと思うから。
  • メンバーに介護系の方がいたので、現場の声を合わせて知ることができた。
  • 皆さんが関わっている領域により疑問点や視点が違ったので、非常に面白かったです。
  • グループに逆の考え方をする方がおり、他者の意見を聴く機会があったことが重要であった。
  • 他のメンバーの関心事を聞くことで理解を深めることができた。
  • 伝統的生活様式、価値観の転換をグループ内で実感できたこと。
  • 疑問に思う部分の違いを通し、班の方に色々な話を教えてもらうことができる。講義内容についての知識をさらにつけることができる。
  • 私より若い世代の死生観を知ることができた。

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