SAカレッジ21年度 コースⅢ 第12回月例会 参加者の声
飯島 淳子 教授「パンデミックをめぐる公共政策」
2022年3月23日、SAカレッジ21年度コースⅢ第12回月例会開催されました。講師は、東北大学法学研究科・法学部、公共政策大学院長 飯島 淳子(いいじま じゅんこ)教授。講義テーマは「パンデミックをめぐる公共政策」でした。
今年度最後の月例会には行政法、地方自治法が専門の飯島先生をお迎えし、新型コロナウイルス感染症対策を根拠づけている法的枠組みについて解説していただきました。
講義は次の3部構成でした。
- 「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」や「新型インフルエンザ等対策特別措置法」等の現行法制度の要点
- 特に地方自治の観点から具体的事例に即して現状の課題と対策
- 情報の流れや情報管理のあり方をめぐる諸課題
パンデミックが起こる際に、事業者は、国・地方公共団体による経済的支援の対象となるだけではなく、「公私(民)協働」の観点から一定の役割を果たすことも期待されています。今後も続くと予想される感染症対策を法的側面から整理する絶好の機会となりました。
参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。
ご意見・ご感想(抜粋)
講義が参考になった理由は?
- 日本における感染症と人権の天秤による曖昧な対策の理由が良くわかりました。
- 新型コロナ感染対策に関する、行政手段について、「感染症法」と「特措法」による運営の基本を理解しました。「日本は対策の徹底ができない国」「ルールが海外に比較して甘い」などの印象を持ちがちですが、地方分権や過去の人権侵害の歴史が大きく影響しており、現実的な様々な工夫が進んでいることを知りました。法的な責任を課されているから従うのではなく、社会で活動する企業や個人が主体的に行動することが求められているものと感じました。行政機関相互の関係など含め、行政の動きには関心を持って行きたいと思います。大変ありがとうございました。
- パンデミックに関する法規制について知らなかったので。
- 日頃、ほぼ触れることのない知識/知見を知ることができたため。公共政策上の課題や、現行法制度の基本構造など体系だてた授業で、むずかしい印象のテーマも多少理解を深めることができました。
- 講義をしていただきましてありがとうございました。コロナ禍に入り、感染拡大防止のために国や地方自治体がそれぞれに様々なモデルやガイドライン・要請等を出していますが、どの政策が現在、出されているかやその内容を私が理解できず、混乱していました。その部分において講義では、それらの感染防止策を法律の種類や役割、それを整備する行政機関などで分類して下さったので、とても勉強になり、整理することができました。
- 基本的な法律の流れを知ることができたのがよかったです。期の最初の方でこういう講義があったらより理解を深めることができると思いました。
- 日本政府の組織や法律が、危機管理に全く対応できていない事がよくわかりました。やはり想像していた通り、縦割り行政・地方行政との意思疎通の悪さ・政府の省庁関係の連携力の無さ等後手後手の対応で後進国行政と言える事が講義でも確認できました。
- 当社のようなベンダでは情報が入りづらい、行政関連の動き/体制の内情を知ることができ、今後先手のビジネスを考える際の参考になりました。
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タグ:パンデミック, 地方自治法, 新型コロナウイルス対策, 飯島淳子
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