SAカレッジ21年度 コースⅢ第7回月例会 参加者の声

児玉 栄一 教授抗ウイルス剤の開発とその応用

10月27日、SAカレッジ21年度コースⅢ第7回月例会開催されました。講師は、災害科学国際研究所災害感染症学分野、大学院医学系研究科、東北大学病院 内科・総合感染症科感染対策委員長、東北メディカルメガバンク機構 児玉 栄一(こだまえいいち)教授。講義テーマは「抗ウイルス剤の開発とその応用」でした。

新型コロナウイルス対策として抗ウイルス薬が注目を浴びています。

抗ウイルス薬開発は、1980年代に臨床応用された抗ヘルペス薬であるアシクロビルの効果と安全性から急速に加速しました。エイズ治療薬に引き続き、インフルエンザ治療薬が開発され、C型肝炎に至っては治癒、つまりウイルスの完全排除に到達しました。一方で、抗ウイルス薬は治療だけでなく、予防投与という新たな機能も加わりました。

新型コロナウイルス治療においてはドラッグリポジショニング(既存薬再開発)が急速に広まっています。これは、既存の疾患に有効な治療薬から、別の疾患に有効な薬効を見つけ出すことです。

グローバル化が推し進められている現代、これまでの感染対策とワクチンに加えて、3本目の矢としての期待される抗ウイルス薬についての最新動向を解説いただきました。メディア情報では絶対に聴けない新型コロナウイルス関連の有用情報を得ることができました。

参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。

ご意見・ご感想(抜粋)

講義が参考になった理由は?

  • ワクチンの開発が非常に大事であることが理解でき、さらに今回のコロナのように感染予防に力を入れることにより医療費が抑制できることも教えていただいたので有益でした。
  • ワクチンと抗ウイルス薬の違いがそもそも分かっていなかったのですが、スッキリ理解できました。そして薬価がアホみたいに(失礼)高いのは、税金で賄う構造的な問題があるからだ、これを糺すには政治家になるしかないと勝手に思っていましたが、必ずしもそれだけではないということも分かりました。そしてこの冬は、インフルエンザワクチンと、葛根湯と麻黄湯を確保して乗り切りたいと思います。
  • 少し専門的で難しい内容もありましたが、わかりやすくご説明いただき面白く聴講することができました。個人的な感覚ではワクチンで予防できれば最善じゃないかと思っていたのですが、流行状況や症状によってワクチンor抗ウイルス剤どちらがより適切か考慮すべきというのが意外で学びになりました。
  • 個人的な興味関心時になるが、先生の講義を伺うまで漢方薬(麻黄湯)の効果がタミフルと差がない効用があるとは知らなかった。また国家戦略として薬の国内開発は重要であることは改めて認識ができた。予防効果を高めるワクチンなどのより進化した開発を期待したいと感じた。
  • ニュース等で抗ウィルス剤/ワクチンなどの情報は得られていましたが、その効果に関する説明のほか、今後の展望などのお話も聞くことができ、非常に勉強になりました。
  • 治療薬やワクチンが開発されてから製品化されるまでの流れやどのようにして価格が決まっていくの工程をうかがえたのが興味深かったです。
  • ウイルス対策には、ワクチンと抗ウイルス剤の選択があり、ウイルスの種類により、その有効性のバランスが違うということを、教えていただき、新しい気づきとなりました。
  • ウィルス感染症治療法の基礎について短時間で学習できたため弁挙になりました。
  • ワクチンと治療薬の位置づけが明確になりました。また今後は治療よりも感染予防に重きを置いていく方向にシフトしていくという展望とのことで,今後の業務に生かしていけるかも・・・。漢方薬や健康食品の可能性も・・・
  • 抗ウイルス薬の現状、抗生剤との違いなど分かりやすくご説明いただけました。未だワクチンについては反対派が多数いますが、感染は防げずとも重篤化率を下げることができることは重要だと思います。また漢方は効かないとの一般的な見解がありますが、麻黄湯のデータを拝見し、素晴らしい効果があることを知りました。タミフル、リレンザのインフルエンザ罹患者の家族等の予防的投与について、どこの病院でも奨励していただきたいと感じました。
  • ワクチン・ウイルスに対しての理解が深まりました。また麻黄湯の有効性も聞くことができ大変有益でした
  • 抗ウイルス剤の開発についての最新動向を知ることができたこと。
  • ワクチン、ウイルス薬の違いや役割が理解できた。
  • ウイルスと抗ウイルス薬の強み、弱みと適切な使用方法など気づきが多く大変有意義でした。
  • 現在のコロナは、感染症の中で最も注目されていますがそれは全世界の全ての人々に影響しているから。ただ、アフリカなど従来熱帯地でしか確認されなかったウイルスが今回のコロナで実証された様に、飛行機・船などで海外からの旅行客が温暖化の中で日本にも様々なウイルスが、持ち込まれる危惧を抱いた事と治療薬が高額な事に驚かされたため。
  • 講義テーマから一番知りたかった昨年のインフルエンザ傾向に対し、今年のインフルエンザ傾向について気になっていましたが、村田先生のアイスブレイクでご質問頂けました。ありがとうございました。
  • 感染症に対する薬の役割と役目、効能等が新たに確認できました。HIVの知識が、恥ずかしながら何年も前の状態であったので、今回正しい最新の知識を得ることができたことが大きかったです。どの感染症も決して罹患したくはありませんが、仮に罹患したとしても薬の開発等がどんどん進んでいるのでほんの少しは安心できました。児玉教授が提唱しておられる「感染症のABC」は当施設の合言葉にしたいと思います。
  • 身近なウィルスとそのワクチンについて学べたため。

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