SAカレッジ21年度 コースⅠ第4回月例会 参加者の声

川島 隆太 教授「脳科学を応用して新産業を創成する①」

7月14日、SAカレッジ21年度 第4回月例会開催されました。講師は、加齢医学研究所所長、スマート・エイジング学際重点研究センター長、東北大学ナレッジキャスト株式会社 取締役、川島 隆太(かわしま りゅうた)教授。講義テーマは「脳科学を応用して新産業を創成する①」でした。

本講義では改めてスマート・エイジングの考え方と社会的背景について解説されました。次に「脳の機能と加齢現象」をおさらいし、「頭の回転速度のトレーニング」と「記憶の量のトレーニング」の二つ面で脳のスマート・エイジングを解説。「脳トレ研究の歴史」では「脳トレ批判」やlumosityの「脳トレ訴訟」など最近の話題に触れ、「認知症ケア」への応用とその経済的効果の最新成果についてもお話しいただきました。

最後に「脳トレ効果をさらに促進させる方法」についてニューロフィードバックの応用など最新研究に基づくお話を通じて、脳科学から産業を生み出す際の勘所についてお話しいただき、脳トレの第一人者が「本物の脳トレ」を余すことなく語る貴重な月例会となりました。

参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。

ご意見・ご感想(抜粋)

講義が参考になった理由は?

  • ”脳を使うこと”が認知症の予防・改善に役立つのだということを改めて気づかされた。弊社は食品会社なので、脳に良い食品を提供する事業がメインになってしまうと思うが、”脳を使う”工夫を取り入れることを考えていきたいと思いました。
  • 東北大学のスマートエイジングの在り方を再認識できるいい講義であった。常にシニアがアクティブにいるにはどうあるべきか?様々な業界学の事例も参考になった。
  • 脳が筋肉であり、筋肉を筋トレするように脳の筋トレもできると以前は伺ったことありますが、具体的な訓練方法とその効果を学ぶことができて、非常に興味深かったです。
  • 脳の可塑化や高齢になってもトレーニングで活性化することが非常にわかりやすく理解できました。
  • 「加齢による脳機能の低下は学習訓練によって抑制できる」という単純明快な事実が体系的に解説されており、疑いの余地もなく有意義なことだと思った。認知症に対して脳科学の側面から科学的にアプローチされた結果をわかりやすく解説されている点は素晴らしい。
  • 脳トレや外部環境の影響から脳の働きに影響を与えることを事例(脳血管性認知症の女性など)を交えたお話で深く理解することができたため。
  • 主にシステム開発業務を行っており、脳に関する研究結果に触れることが少ないため、刺激を受けました。
    講義内容は自社の開発中サービスに直接的に活用することは難しいが、脳の仕組みや学習療法により認知症の高齢者でもQOL改善につながるというのは新しい気づきになった。
    まだあまり認知症を意識していない30~40代から、アミロイドβが溜まらないような生活習慣が重要というのはサービス設計する際に参考にしたい。
  • 1~120カウントでがっかりしたほうの人なんですが、仕事で普段から頭を使っていると思っていたのに、脳の前方あたりに負荷がかかっているのを感じました。面白かったです。(そもそも活舌が良くないのが影響しているのではないかと思いましたが)
  • 一昨年までは、Web商談やセミナー等殆ど無くて直接商談や会場での受講だったが、今や一転して殆どがWebでの対応となった。その様な状況下、Webと直面談との違いの中で「Web会話では脳同調が生じない!」という実験結果の脳反応の画像を観て、対面会話が如何に大事かと判り正直驚きました。コロナ蔓延当初は、Web飲み会等流行しても下火になったのはその為と思われます。ヒトは、面会して会話の中で相手の表情・反応・即答を通して脳も活発に活動すると思い、面会の大事さを改めて認識した次第です。
    作動記憶トレーニングによって年齢に関係なく、高パフォーマンスを得ることがわかり、いかに継続してトレーニングを行うかが課題となることが分かった。
  • 脳の構造、仕組みについてCPUに例えての説明が非常に分かり易かったです。また処理能力は20歳をピークに下降線をたどること、そして簡易なテストで能力低下を実感できた(させられた)ことが印象的でした。普段、自身の脳の事を考える機会がないことにも気づき、そのような機会が定期的にあれば…など「自分の脳の状態(能力)を知る」ことが広まれば認知症予防のヒントになるのではないかと感じました。
  • 日頃MCI、認知症関連の商品開発の検討を行っており、最先端の動向とご知見が非常に参考になりました。
  • 認知刺激(脳を使う習慣)は、自身ではどれ位使っているか分からなく、科学的に自身の感覚はあてにならないことを知れた点。脳には認知速度と作動記憶があり、その処理要件が異なりまたトレーニング方法も異なり、原則として十分に脳機能に負担がかかることを学べた点。
  • 脳トレの要素を解りやすくご説明頂いた部分は非常に参考になりました。運動教室の内容での脳トレの要素として活用させて頂きます。
  • 弊社素材もターゲットにしている脳機能の改善について、これまでの様々な研究成果や今後の見通しについて知ることができた。
  • 知的活動によって、認知機能の改善、およびその他の生活の改善につながる流れを知ることができて良かったです。また、認知速度、作動記憶等の仕組みを知れて知識が深まりました。
  • 講義内容もそうですが、加齢は成長である という考え方に気づきをもらいました。そして、成長という観点から考えると、今までの商品開発の考え方そのものが大きく変わると感じました。女性の場合は特に「加齢」と「美しさ」反比例の関係にあるという視点がそもそもありましたが、過去よりも今が美しい、明日は昨日よりも美しくなるという考え方に切り替えられました。
  • 当社のシニア活性化に向けたSNSを中心としたwebサービスによる社会性を保持する取組が他の3要素と連携することでさらなるシナジーを生む可能性が認識できました。
  • 脳が加齢に伴い衰えた場合、回復は難しいものと思っておりましたが、正しい勉強法で回復できる事を知れた事。ビジネス、これからの人生両方で有益な情報でした。また、少しショックでしたが、自分の脳の状態が知れた事。脳トレ、買います。
  • 役立った部分は以下のとおりです。・認知速度のテスト、一度に処理できる情報の量(自分で実際にやってみて危機感を実感できたため)・アルツハイマーの女性の事例(脳機能トレーニングの重要性/有用性を、事例を通して理解できた。介助者の存在、映像によるインパクト/説得力は大きかったから)・認知速度トレーニングの有効性、脳の手入れ、トレーニングにより、脳は何歳からでも鍛えられる、ということを理解できた。
  • NeUによる脳血流の測定で、リズムと脳活動の動機が見られたことと、過去の事例ではあるが脳トレで寝たきりの認知症患者が回復傾向に転じたこと、など、知的な刺激が多かった
  • 認知症予防・改善の可能性を強く感じました。弊社事業はレディースインナーを中心とした化粧品、健康食品の卸売りです。流通は通信販売と訪問販売で、訪問販売が大半を占めます。しかし、セールス販売員・お客様ともに高齢化が進み、お客様の認知症によるトラブルが発生することもあります。(注文した・していないなど)弊社の事業と直接的な接点はありませんが、今回の講義内容での脳トレなどの取組は、コミュニケーションビジネスである弊社にとっては非常に有意義なものと感じます。何等かの手法で、販売員とお客様の潤滑なコミュニケーションの一助とし、あるいはビジネスとして活用出来るヒントが得られたように感じます。ありがとうございました。
  • 講義後半の脳同調という仕組みを初めて知りました。今後研究が進みマーケティング等のビジネス分野でも応用が可能になる日を心待ちにしております。
  • 要介護度の高い高齢者は、認知機能などの改善を行うことは難しいと考えていたため、適切なトレーニングを行えば改善が期待できるとの内容は、今後サービスを提供するうえで大変参考になりました。
  • 脳の働き、および脳機能を維持・向上させるための基本的な知識が身に付いた為。また、川島先生が取り組んでおられる活動が弊社の理念や個人的な志とも合致していた為。
  • 脳の働きについての説明や認知症に関する情報をわかりやすく説明していただき、脳の働きや認知症について詳しく知ることができました。特に衝撃的だったことは、リモートでコミュニケーションをとった時の脳同調が、同じ部屋にいるときの脳同調と同じだったという実験結果でした。このことを踏まえて、今後リモートでの会議などは脳同調できるような内容にしようと思いました。
  • 脳トレの話を聞けて大変興味深かったです。特に、脳活動の同期の話が興味深かったです。脳活動の動機について、WEB会議では効果が薄い(ない?)との話があったため、このあたりを改善できる、WEB会議システム的なものが作れればなーとざっくり思いました。
  • すべての人において効果を狙うためには「個別化」が有効であり、それがサービス提供者としてのミッションであることを再認識いたしました。

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