SAC東京6期コースⅡ第6回月例会 参加者の声
9月9日、SAC東京コースⅠ第6回月例会 参加者の声
9月9日、SAC東京6期 第6回月例会開催されました。
講師は、スマート・エイジング学際重点研究センター 企画開発部門長、東北大学ナレッジキャスト株式会社 常務取締役の村田裕之特任教授。講義テーマは「シニア市場とスマート・エイジング・ビジネス②~日常消費以外にどんな消費の可能性があるのか~」でした。
村田先生は、99年に「アクティブシニア」「スマートシニア」の概念を提唱して以来、常に一歩先のシニアビジネスの企画・事業化・商品サービス開発・普及に取り組んできました。
今回は、SAC東京でこれまで学んだ脳科学・認知神経科学の知見とシニアの消費行動との関わりを解説し、日常消費以外にどんな消費の可能性があるのかについてお話しされました。
講義は次の内容を中心にすすみました。
- なぜ、中高年は「コト消費」に向かうのか?
- 世代特有の嗜好性は、消費行動にどのような影響を及ぼすか?
- 60代に増える「解放型消費」とは?
- 「コト消費」を意識したスマート・エイジング・ビジネスとは?
シニアビジネスの今後の可能性を知りたい方にとって必聴の講義となりました。
参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。
ご意見・ご感想(抜粋)
講義が参考になった理由は?
- 今回の講義を簡単にまとめました。世代別の消費行動と、各世代の定義に対し、脳科学の切り口でアプローチした場合の裏付けが面白く、非常に参考となりました。世代別の消費行動は次のとおり。①40代 ノスタルジー消費:新しいものより昔なじんだものを求める傾向が強くなり、なつかしさから消費行動につながる。②50代 自己復活消費、夢実現消費:認知機能の衰えにより、昔から知っている理解しやすいものに向かう。③60代 開放型消費:身体の変化、ライフステージの変化から、心理面で自己解放を促すエネルギーが働きやすくなる。結果、「今やるしかない」「いいじゃない、それがどうした」という気持ちが強なり、消費行動につながる。
コト消費の応用によるスマート・エイジング・ビジネス、各年代別の消費の心理的理由は2点。①潜在的な情報量が増えること。コト消費は時間を消費するものであり、体験型の消費である。年齢とともにモノ消費が減少し、モノよりも心の満足度を重視するようになる。脳科学の切り口で、加齢とともに「潜在的な情報量は増加」しているとのデータから、知識量が増えることにより、得た知識を使いたいという欲求(心の満足度を満たしたい)が生まれ、体験型の消費にシフトしている。②嗜好性を決める「世代原体験」。20歳ころまでの文化体験が基になっている。ポスト団塊世代以降は、世代の特徴があいまいとなっている。 - 70歳平均を想定している弊社顧客ターゲットに対して「コト消費」の提案を促進している折、脳機能の加齢変化から「コト消費」の需要が高まる裏付けを得られ大変参考になった。「自己復活消費」、「夢実現消費」の需要で売れている理由が説明できる商品群もあり、同様の方程式を当てはめた商品開発で拡大再生産を出来る手ごたえを感じることが出来た。
- 中高年になるとなぜ、コト消費にシフトするのか、脳科学的な見地(脳の生理的変化、心理的発達など)から理解することができ、たいへん参考になりました。ただ、ウィズコロナの時代を迎えるなか、デジタルシフト・オンラインシフトが遅れている当社の場合、解放型消費、自己復活消費、夢実現消費をいかに起こすのか、講義終了後も混沌とした感覚はぬぐえません。が、この状況を打開して、何か良いモデルをつくれるよう、今回学んだ内容をヒントに活かしていきたいです。
- コト消費と脳科学の関係や解放型消費など、なるほどと思う内容が多くあり参考になりました。
- 解放型消費に関し、質問タイムでさらに詳しいお話を伺うことが出来ました。今後のビジネス拡大機会考察の際に参考にさせていただきます。
- 世代間の特徴など整理されており良。
- 世代、脳の仕組みや開放型になるまでの過程がわかりやすかった。この過程を参考にして事業を考えていきたい。ショッピングモールで点でなく、面で消費を促す考え方が参考にしたい
- 世代特有の嗜好形成やシニアにおける消費行動について勉強することができ、自社で検討している内容に参考にさせていただきたいと思います。
- 年齢を重ねるとともに訪れる消費形態の変化するメカニズムを、脳の働きを解説いただくことでわかりやすく習得できた。
- 自己復活消費、夢実現消費、解放型消費という新しい消費パターンを知ることができたことは興味深かったです。
- シニアをマクロに見た際の消費者ニーズの傾向等をしることができ、大変勉強になりました。
- シニア世代のお金の使いどころを把握できて良かった
- シニア世代の消費行動に関する特徴を様々な視点から理解できました。
- シニア市場の考え方の一つの整理ができたこと。
- 40代、50代および60代以降の生理的・環境的な要素に基づく趣向について理解を深めることができました。
アイスブレイクが有用だった理由は?
- 村田先生の端切れのよく、切れ味の鋭いアイスブレークとは違って、荒井先生の落ち着いたアイスブレークもよかったです。
- もう少し詳細を聞きたいと思った点を、質問してくれたので自分としては参考になりました。
- 自分が講義内容を消化するにあたり、注意を払うべきポイントをご教示いただけるため大変助かります
- ずっと集中していることはできないため、適度にアイスブレイクがよかった
- 講義が途中で一度切れることで整理する時間としては有効であった。
- 要点をまとめて整理いただき、理解促進に役立った。
- 受講生目線での質問があり良かった
- 頭の中の整理ができるから。
- 自分が気が付かない点について確認できたこと。
- 理解のあいまいな個所を質問いただき、理解を深めることができました。
グループトーク、グループ質疑が有用だった理由は?
- グループトークで、質問事項がいくつか上がりましたが、皆さん同じような質問ばかりかと最初は思いましたが、議論が進むにつれ「そんな見方もできるな」とか「そこは気づかなかった」といった内容がいくつも出てきました。それらの内容に、非常に刺激を受け、有意義なグループトークだったと感じております。
- 異業種の皆さんの講義への目線がそれぞれに異なり、理解をより深めるきっかけとなった。
- 参加人数が3人で、意見交換をしやすい環境でした。なかでも、石黒さんとは以前、お話ししたことがあったので安心してリーダーを務めることができました。
- 業界や携わるお仕事が異なるため、毎回、自分と異なる視点での質問を伺うことが出来、大変啓発されております。
- 今回のグループは自分以外は聞きたいことの方向性が一致していたので、多くの人が知りたい内容を抽出できたとは思う。
- 自身の気付かない観点での疑問点を提示いただき、知識分野を広げる助けとなった。
- 他グループの質問の中でも解放型消費行動のリピートに関しては考えになかったのでハッとしました。
- ファシリテーターの方にうまくリードいただき、新たな観点での気づきがあった。(ワクワク消費のフィージビリティに対する疑問)
- 受講生の状況が把握できてよかった
- 今回はニーズが生まれるメカニズムに関するお話でしたので、業種が異なっても共通の興味なんだなあと思いました。
- 立場の異なる様々な意見が聞けるから。
- 各業種の動向についてお互いに情報交換できたこと。
- 異なる環境や立場の方との議論を通じて、自分とは異なる視点から物事を考えることができたから。
タグ:コト消費, シニアビジネス, スマート・エイジング・ビジネス, 村田裕之, 解放型消費
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