SAC東京4期コースⅠ第9回月例会 参加者の声

2月22日SAC東京コースⅠ第9回月例会 参加者の声


2月22日、SAC東京4期 第9回月例会開催されました。講師は、医工学研究科副研究科長の永富良一教授。講義テーマは「健康は測れるか?」でした。

健康は測れるか?答えはyes and noになります。計れるか計れないかは健康の定義次第です。もちろん定義はあっても計れない場合もあります。もっとも単純な健康の計り方は、「あなたは健康ですか?」と聞くことです。答えは「はい」、「いいえ」のどちらかのはずですが、「高血圧」で治療中だけど元気な「一病息災」の場合はどうするのでしょうか?さまざまな疾患に対する危険因子があった場合、例えばメタボリックシンドロームの場合、何に対してどれだけ危険なのでしょうか?

一方、近年のセンサー技術の進歩のおかげで、生体計測可能なウェラブル機器が容易に手に入るようになってきました。たとえば血圧・脈拍で「健康」は計れるでしょうか?5W1Hが明確なシナリオがあればよいはずですが、皆さんの身の回りのウェラブルやIoT機器に明確なシナリオがあるかどうか。講義では、健康度と関連のある意外なものも紹介されました。

参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。


ご意見・ご感想(抜粋)

講義が参考になった理由は?

  • 国全体の健康寿命統計などはもちろん、特定の因子を持った人の病気リスク等をより多角的かつ正確に知ることができれば、私達の本業である保険設計に非常に役立ちます。そういった意味で、ビッグデータを活用した疫学的研究がどのような方向にすすんで行くのか、イメージをつかむことができ参考になりました。
  • 分子生物学と疫学の両面からのアプローチについて理解できた。論文検索の重要度が理解できた。健康の定義が変化してい中で、未病、危険因子に関する研究が進むことの効果。一方でお客様に健康を訴求することが困難さなど、自社のビジネスの中で、今一度考え直すべき事項を再確認できました。
  • 未病に関する疫学研究に触れる機会がなく、新鮮でした。特に、一般的に健康に良いとされる和食は骨格筋機能低下等に起因している可能性があるというのは驚きでした。一概に健康に良いと言い切れないものが多い中、健康を維持するための仕組みをどのように構築すべきかの問題意識がより強くなりました。
  • 研究・エビデンスに基づくお話で1時間があっという間でした。永富先生の研究を活かした予防、健康増進のビジネスについて弊社なりのプランを考えてみたいと思います。
  • 疫学の研究とメカニズム解明の重要性が理解できたから。
  • 健康測定の具体的手法というよりも、統計的なお話が印象に残りました。健康の測定が重要なのはもちろんですが、そもそも健康とは何なのかという定義や、健康と幸福度の関連についても深く検討していきたいと感じました。
  • 初めて参加させていただきましたが、健康の概念をわかりやすく丁寧にご説明いただき、健康を様々な視点で学ぶ良いきっかけとなりました。特に「健康に関する情報についてはエビデンスレベルが重要である」ことが新たな学びとなりました。最近では健康に関する情報の信憑性が課題となっておりますので、今後はエビデンスレベルを意識しながら、情報収集や情報発信に取組んでいきたいと思いました。
  • 疫学についてご教授いただき、体系的に拝聴することができたから
  • 健康の計測余地について大変興味があったため
  • ・健康(病気)の定義について改めて考えるきっかけをいただいた・研究結果についてレビューされた場合、結論のみを意識するのではなく、プロセスとデータ(反作用)を自ら検証する必要があると認識できた・未病発見に対するアプローチ(日常生活人間ドック)実現に向けたシナリオの存在を認識できた・講義を受けて、介護事業者として何が提供できるか、について考えるきっかけをいただいた
  • 新鮮な分かりやすい情報がたくさん収穫できたので。・飲酒タバコより歯磨き回数がメタボ発症に影響大・和食で心疾患リスクは減少しても、要介護リスクは増大する・日常生活人間ドックの構想
  • 「健康」という言葉の定義を改めて考える良いきっかけとなりました。多様化する現代社会において、求められる「健康」のありようやレベルは個人の価値観などで大きく変わります。いずれにしても、未病の状態であるうちに危険因子に気づき取り除くことの重要性を感じました。
  • 私自身が健康機能に近い分野の研究をしており、以前から興味のあった疫学研究について仕組みや現状を詳しく理解することができた。
  • ・言葉の定義をわかりやすくご説明いただいて、この分野に対する理解を助けるご講演をしていただきました。・エビデンスにもレベルがあり、各々の限界や注意点をご教授いただいた。
  • 健康の定義を考える時間となったから。また、疫学というあまりなじみのなかった学問のお話しが聞けて見分が広がった。
  • 今後、商品やサービスの価値を維持・向上させる上で、有効なエビデンスを持つことの重要性は認識しているが、エビデンスレベルはどうか、分子生物学と疫学のどちらの領域で見出されたエビデンスなのか、といった観点を以てエビデンスを捉えることが本質的に重要だと学べたため。
  • ・内容が自分には難しかったが、体に良いものであっても効果と副作用があるというお話が参考になった。・ウェアラブルデバイスのお話がもう少し聞きたかった。
  • 未病の時点で気づきを与え、健康状態に戻すことは非常に有益なことと思いますが、未病(病気の一歩手前)の状態をいかに検出し、またユーザーに気づきを与えるかが非常に難しいことだと思わせられました。
  • 疫学ベースでの計測による、平均的なジャッジは可能になってきているが、個別判断が可能になる(時系列データによる理解と判断)には、まだまだ課題が多く、しっかりと取り組んでいかなければならないことが、良く理解できた。
  • 病気である、という状態は診断基準があるため評価ができるが、「健康である」ということや「病気の予防ができている」ことの客観的な評価の難しさを感じていたため。
  • わたしのなかで、和食神話が崩れた。和食は健康食である、と理由もなく思っていただけであったが、アディポネクチンの血中濃度が高いと虚血性心疾患リスクは下がる一方、骨格筋機能は下がり身体能力が落ちるとのことであった。シニア層はまさにそうであろう。気づきの瞬間であった。健康とは、「やりたいことがあり」「やろうとする意欲があり」そして「やるための体力がある」ことを学んだ。健康経営が各企業とも積極的に取り組みだしている昨今、先生の話を踏まえ、不動産会社として、あらためて現役のうちから日常から行動変容につながる健康増進の仕組みを、テナント企業や来街者に対して早急に備えていく必要性を強く感じた。
  • ・調査には、内容と規模に応じてレベルがあり、目的に応じた設計が必要であることが分かりました。・健康を計る目的のひとつは、治療より上流で病気を防ぐ「予防」の目的であることが改めて分かりました。・日常生活では病気と未病の境の判別が難しく、継続的に健康を計ることで、自分の健康状態を把握できることが分かりました。

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