SAC東京2期コースⅡ第3回月例会 参加者の声
6月21日開催 SAC東京コースⅡ第3回月例会 参加者の声
6月21日、SAC東京2期 第3回月例会が開催されました。講師は東北大学農学研究科准教授 都築 毅先生。テーマは「和食は長寿食!? ~伝統的日本食のすすめ~」
長寿食として知られている和食ですが、地中海食等に比べ学術研究論文が少ないことは一般には知られていません。そのなかで都築先生のグループは先駆的に和食の研究を進めてきました。本講義では、和食の健康有益性についてのお話がありました。また今回も前回同様パネルトークで議論を深めました。
参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。
ご意見・ご感想(抜粋)
講義が参考になった理由は?
- 日本食の健康有益性を内蔵脂肪とコレステロールを指標に動物実験で検証し、さらにDNAマイクロアレイ解析でそのメカニズムを解明する手法が大変ユニークで参考になりました。
- 健康寿命延伸に向けた食からのアプローチ方法を探りたい立場としては大変興味深く勉強になりました。
- 昭和50年代の和食を実践してみたくなりました。特に自分の息子に対しては是非試してみたいところです。
- ユニークな着眼点であり、丁寧に実験を積み上げられており、非常に面白い研究成果だと思います。
- 日本は長寿大国で平均寿命に着目しがちであるが、充実したシニアライフを過ごすためには健康寿命の大切さに注目していきたい。都筑教授は「日本食」の健康有益性に着目し、研究を続けておられます。今回の講義の中で、興味深かった点は、1975年頃の「日本食」が最も老化遅延に有効だった点です。中年期以降のカロリー制限は、寿命延長には効果があまりないが、健康寿命には影響があるとのことなので、「1975年頃の日本食」の特徴について着目していきたいと思います。
- 食事の影響を定量的に明らかにした内容であったので。
- 食だけではなく運動や社会環境も人の健康を作るうえでは重要であるということが確認できたため。
- 整理すると20以上ありますが、とりわけ弊社の事業に関連しそうなのは「一言で和食と言っても年代によって成分が全然違う」「人は40才までに食べた食事がその後のベースになる」「65才を超えた人間は舌(味覚)ではなく鼻(嗅覚)で味を感じている」等で、今、開発中のサービスを改良するのに参考になりました。
- 当時の食事を再現して、科学的にその有益性を証明された手法と結果が興味深かったです。
- テーマと資料がわかりやすかったです。
- マウスにおいてだが、内臓脂肪蓄積抑制効果は、食事のPFCバランスに依存せず、食事の質が関係していることが衝撃で、今流行している糖質制限のダイエットに大きな影響を与えると思いました。
- 普段あまり意識することのなかった日常の食生活について、改めて学ぶことができ大変有意義でした。ともすると「昔は良かった」との意識から闇雲に古いものを良しとするのかと思いきや、実は1960年よりも1975年のほうが健康有益性の高い食生活であった、というのは興味深く、その理由についてもよく理解できました。とかく成分単位で「○○が良いらしい」という話がもてはやされがちですが、まずは「食事まるごと」として、日常の食生活習慣を正すことが重要なのだと認識しました。
- 日々の食生活が疾病リスクや健康寿命に及ぼす影響の可能性および(特定の食品、指標、栄養素等ではなく)食生活全体での評価の必要性について非常に興味深く感じました(その分、安易な介入アプローチでは健康寿命延伸は難しそうだとの印象を新たにしました)。
- 食生活が栄養量、栄養バランスの視点から健康寿命(生活習慣病)に影響しうることが理解できた。
- 人の体を作り、維持し、老化の抑制や健康寿命の延伸にとって、食事が最も重要な要素であることをあらためて認識することが出来ました。
- 健康長寿と食事については非常に関心の高い内容で、これまで自分なりに考えていた事に対する裏付けという意味でも非常に良かったです。
- 認知症予防プログラムを開発中であり、そのためには食を通じて生活習慣を整えることが重要な要素の一つであるため、今回の講義はとても参考になりました。
- 食の多様性と健康長寿の因果関係や健康のために食にお金をかけるなど興味深いワードが幾つかあり勉強になった。
- 偏らずにいろいろなものを食すること、75年の和食が好ましいことを仮説検証型のきれいなデータで説明いただき、納得できました。
- 炭水化物ダイエットがネズミのデータでは心血管や脳血管障害を起こすことが確からしい。人でも30年後40年後に同様なことが起きないとはいえないことがわかりました。好き嫌いせずに、過食にならないようにいろいろなものを楽しんで摂取することが細胞レベルにとってもストレスがかからず健康を維持できるのではないかと理解しました。
- 一日三度の食事が我々の健康状態を築いていることが論理的に理解できました。
村田特任教授によるアイスブレイク、および個別質疑は有用だった理由は?
- 質問者の方から新たな付加情報をいただけたり、自分とは異なる切り口の疑問によって先生から新しい情報を引き出していただけたことは大変有用に思いました。
- 専門的なテーマ、解説をより身近な話に展開して頂けるから。
- 糖質制限の懸念点、健康長寿と地域性に関する考察について興味深く聞けました。
- <静岡県が健康長寿日本一という情報が得られたこと>緑茶、白米、ミカン、まぐろ、アジの干物を摂取しているのが要因なのではないか。その中でも、掛川で研究されているように緑茶(カテキン)+ミカンの組み合わせが良いとも言われているとの情報は興味深かったです。
- 過去の講義内容との関連性、視点の相違なども踏まえて質問や追加説明をいただいたので、大変理解が深まりました。
- 私にとっての新しい情報の多くは、質疑に対する先生の返答の中に多くありました。特に「断定できないけど私は今後はこうなると思っている」というような回答は、私にとっては参考になりました。
- 飲酒が及ぼす影響など、今までの先生の意見との違いがあった場合に指摘してもらえるのが、非常に良かったです。
- アイスブレイクについて、幾つかの専門的な用語・概念について、まとめて整理・解説いただけたので大変助かりました。個別質問については、他の方がしてくださった質問への回答が「気づき」となって、掘り下げた質問をさせていただくことができたので大変有益だと感じました。
- 尿の色(ビタミン量)や味覚が老化(体調管理)の指標として、利用できることが参考になりました。「健康状態を知る」ことは高齢化において重要なニーズだと思いますので、身近で気軽に使える健康マーカーとして参考になりました。
- 村田先生のアイスブレイクは、いつもながら私たちが普通に疑問に思うような内容を講師に確認いただけるため。
- 個別質疑については、ほとんどの皆様が自分では気づかないような質問をしていただけるので、多くの視点があることを学べるため。
- 講義内容だけを考えると、ビジネスとの関連を想像するのが難しいところを、ブレイクスルーしていただけそうな雰囲気を作っていただいたような気がした。
- ビジネスとして考える場合、これまでの多様性以外の部分での要素があり、掘り下げると底が無いが、そこが重要なのだと改めて感じました。
- 同様の疑問点を持っていましたので、そこが解消されました。
- 教授が質問一つひとつに、とても丁寧に回答されており、質問から派生して講義には触れなかった点なども付加して伝えていた点。
- 食に対しての取り組みには、地域によっての差(ex.味噌汁を飲む回数)や生活習慣等様々な要因があることが分かった。
- 適度な負荷と身体に認識される程度の少量のアルコールは健康の観点で寄与していることが理解できたことと、男性は大病しないと食生活はなかなか変わらないとの意見が何となく腑に落ちるとともに、それでも未病のうちに意識を変え、生活習慣を良い方向へ変更してもらえる情報や仕組みが何であるのか考察が深められそうな気がした。
- 自分の判断・理解が間違っているかいないかがわかったためです
パネルトークが有用だった理由は?
- 各社の得意とする視点からの質問によって、自社の視点とは異なる新しい情報をたくさん得ることができました。
- 参加企業の方々の企業としての取組み・視点をより深く知ることができたから。
- 味噌汁の有用性、食事とサプリ、腸内細菌叢など参考となる情報を聞くことが出来ました。
- 各企業の食に関する専門家の方がパネラーだったので、都筑教授への質問が専門的な内容で参考になりました。
- 食品の機能性を議論するうえで腸内フローラの重要性がますます高まっていることは、研究者の立場でも全く同じであり、これからもその潮流はさらに広がるという確信を得ることができました。
- 「尿から足らない栄養素を把握する」という件、65才以上が味覚でなく嗅覚で味わう。という件は、参考になった情報でした。
- 同じ食品業界でも、取り扱っている製品により意見の違いがあることが面白かった。
- トークの中で、「個人が日常で不足しているものを可視化すること」という発言がありました。これは個々人にあった健康管理を考えるうえでのキーワードだと思いました。ただ、どうやって不足内容を可視化するか、また可視化して個々人が対応することを、企業のビジネスにつなげられるのかどうか、今後考える課題だと思いました。
- お米に対する話や、腸内細菌の話が参考になりました。
- 糖質制限に対してのくだりで、いい面と悪い面がそれぞれあるなど専門分野であっても立場によって見方が違う等「食」分野の深さを感じた。
- 健康には、食事の多様性を増やすこと。腸内細菌の多様性が健康に最も寄与しており、菌種を増やすことが大切でありそのためには要求される成分も様々なのでいろいろな成分を摂取することが良いとのお話を聞いて、やはり「好き嫌いのない食生活(偏らない食生活)」の重要さを再認識しました。
- パネラーたちがそれぞれの会社で関連研究等をしていることでその質問等が具体的にわかりました。
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