日本の神はどこからきたのか? 自然現象から宗教が発生するワケ
12月22日開催、コースⅢ第9回月例会にご登壇の佐藤弘夫教授について、現代新書ホームページに記事が掲載されています。(以下抜粋)
「カミ」から考える、日本人の心の歴史
日本人にとっての神は、いつ、どこからやってきたのか? 先史時代の日本における信仰は、しばしば言われるような「アニミズム」的なものではなかったと、日本思想史の大家・佐藤弘夫氏は言う。
先史から現代まで、神(カミ)をめぐる想像力を通して「日本人の心の歴史」を解き明かす最新刊『日本人と神』より、「神」が誕生するメカニズムをお届けする。
「まれびと」だった日本の神(カミ)
この列島において、人間を超えた聖なる存在=カミはどのようにして立ち上がり、いかなる変身を遂げてきたのだろうか。
日本列島で生み出された最古のカミのイメージとはいったいどのようなものだったのだろうか。そのカミに対して、いかなる儀礼が執り行われていたのだろうか。
「アニミズム」の概念を提唱したタイラーによれば、人類が生み出した宗教の最も原基的形態は、自然の森羅万象のなかに精霊の働きを見出すもの=アニミズムだった(タイラー、1962)。
日本の神を論じる場合でも、「一木一草に至るまで神宿る」という言葉に知られるように、神の本質がモノに憑依する精霊であるいう理解は、ほとんど常識化している。日本の神をアニミズムの系譜として把握しようとする視座である。
神は定まった姿形をもたないゆえに、祭祀を受ける際にはなんらかの依代に付着することが不可欠だった。
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