SAカレッジ21年度 コースⅢ第3回月例会 参加者の声
富田 博秋 教授「COVID-19流行下のメンタルヘルスの実態と対策」
6月23日、SAカレッジ21年度 第3回月例会開催されました。講師は、医学系研究科精神神経学分野 東北大学病院精神科 科長、災害科学国際研究所 災害精神医学分野、東北メディカル・メガバンク機構 脳と心の研究推進室 室長 富田 博秋(とみた ひろあき)教授。講義テーマは「COVID-19流行下のメンタルヘルスの実態と対策」でした。
新型コロナウイルス感染症(COVID‒19)は感染症への恐怖や不安、就労・就学や人交流を含む日常生活への影響と事態の進展予測が難しいことから人々に強いストレスをもたらしています。多くの人が抑うつ・不眠をはじめとするストレス関連症状に平常よりも悩まされていることが報告されています。
COVID-19パンデミックのような緊急事態への対応策について、精神保健対応の側面、学術面、産官学連携の面からの取り組みの可能性をお話いただきました。
一般にはあまり知られていない医療従事者や介護スタッフのメンタルへルスの分析など、コロナ禍で知るべき知見が盛りだくさんの内容でした。
参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。
ご意見・ご感想(抜粋)
講義が参考になった理由は?
- 介護施設を運営している弊社でコロナ陽性者発生時のご入居者様、ご家族様の心のケア、ホーム内スタッフの心のケアを行った経緯があり、講義でさらに重要性を理解できました。
- コロナ禍における「うつ」「不安」「ストレス」を抱えている方の現状を把握することが出来,また男女によっても自粛によるストレス具合が異なるとこを知れたこと。またうつ病治療薬であるSSRIの作用機序,効果が薄い人の対策方法も学ぶことができたため。
- アイスブレークで整理してくださるため、理解が深まります。
- 2つあります。①鬱に対しての対応について会社的にも悩んでおりましたが今後、メンタルヘルスの分野での治験やデバイスの補完が進むこと ②健康食品の可能性についてイチョウ葉など含めて可能性があるというところに対して、会社としては可能性を感じた
- 患者の顔や表情からも情報を得ている。バイオセンシング・生体指標とAI技術を組み合わせて個別化。メンタルヘルス予報もできるようになる。というお話がありました。ここに当社のソフトウェア技術適用のヒントがあると思いました。
- メンタルヘルスの理解を深めることができました。災害時のメンタルヘルスでの課題を整理することができました。
- コロナ感染症のメンタルヘルス面における深刻な実態と、必要な対策について体系立てて理解することができたため。ネットワークづくり(コミュニティ、コミュニケーション)の大切さを改めて理解いたしました。
- コロナ禍におけるうつの増加、再発。またwithコロナ、アフターコロナにおけるメンタルヘルスの低下は社会的な問題です。オンラインでの仕事・授業、ネットショッピング、宅配などイノベーションが起こったが、反面、社会への関わりが減少、孤立するリスクも増えています。社会とのつながり、未然に防ぐセンシング、運動、サプリメント、生きがいを感じる趣味嗜好などSAC参加企業の様々なサービスをつなぎ合わせ、また行政を巻き込み産官学連携が必要な事項だと思います。そのなかで当社が出来る社会貢献は?を課題とし検討を行いたいと思いました。
- COVID19×メンタルヘルス、の観点の詳細の話を聞く機会がなく、新鮮でした(自殺率が~のようなデータだけは見ていましたが)。また、メンタルヘルスの基礎的な部分の解説もしていただいて勉強になりました。
- CBRNEに起因する緊急事態を総称する特殊災害に入るほど、COVID-19は、深刻であることがわかった。
- 知識がアップしました。・セロトニンというホルモンの低下が、うつ病を発症させるということ。体内に物理的変化がある。・COVID19感染継続のなかで、自殺者が増加、女性の自殺増加とその原因を認識したこと。
- メンタルヘルスの客観評価や個別化予防の可能性についての展望などについてのお話が聞けたこと。
- 緊急時や自然災害を例にとってのメンタルヘルスの状況はあらためて認識することができた。一方で、企業は従業員の生産性を上げるため、プレゼンティズム、アブセンティーズムを意識するようになったが、現状はストレスチェックをする程度である。COVID-19下においてその動向が数値的にどうなっているのか、先生の講義を伺い、さらに興味が出てきた。また、精神障害にも対応した地域包括ケアの構築については初めて知ったことでもある。シニアや子供を意識したものだと理解をしていたが、メンタル疾患者も取り入れる仕組みについては今後もウォッチしていきたい。
- 精神疾患の予防、対応にセンシング、AI解析などが導入されるイノベーションについて知ることができたから。
- COVID-19でうつ病になる人が多い、ということを、過去の災害等に合わせて伺えたこと。東日本大震災のコミュニティにおける経年変化3表を見て、ストレスは言葉では拾いきれず、身体データをどう拾うかによって精度が上がるのだ、と感じたこと。
- COVID-19によるものだけでなく、当社をはじめ企業にとって影響の大きいメンタルヘルスに関する情報を学ぶことができ今後必要とされる施策およびそれに関連するビジネス創出のきっかけとすることができました。
- 以前私自身うつ病になった事があり、最近のうつ病事情について知ることができたため。
長い期間、弊社も緊急事態宣言・自治体からの休業要請により店舗休業を余儀なくされた中、従業員のメンタルヘルス及びケアについて、先生のお話から勉強させて頂く点が多かった為。 - コロナ禍において若年女性が影響が受けやすいことを理解できた。
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