SAC東京5期コースⅡ第11回月例会 参加者の声

2月20日、SAC東京コースⅡ第11回月例会 参加者の声

2月20日、SAC東京5期 第11回月例会開催されました。講師は、東北大学SAC東京事務局、生活を支える看護師の会会長の小林悦子ファシリテーター。講義テーマは「なぜ、今「看取り介護」なのか? ―人が「生ききる」を支えると見えてくるもの―」でした。

世界に誇る長寿を手に入れた日本ですが、多くの人が人生の「終え方」に戸惑っています。最近の厚労省調査でも、高齢者の7割が、自宅や介護施設で人生の最期を迎えたいと希望しています。こうしたニーズを踏まえ、国は自宅や介護施設での看取り介護を促進するために介護保険制度に「看取り加算」の仕組みを整備してきました。

それにも関わらず、実際にはまだ約7割の方が病院で最期を迎えています。なぜでしょうか?そこには、介護現場における様々な課題が存在するためです。その一方で、自宅や介護施設での看取り介護に徹底して取り組み、介護される方とその家族、そして施設職員が幸福感に満たされる事例も増えています。そのカギは、人生の最終章を「生ききる」ための「看取り援助」です。

ご存知の小林ファシリテーターは、実は、高齢者と家族、施設スタッフの「看取り援助」を長年実践してきた経験豊富な看護師です。人生100年時代に避けて通れない「看取り介護」というテーマを通じて、利用者も家族もサービス事業者もお互いにハッピーになれるには何が必要かをお話頂きました。

そして、介護業界以外の異業種企業の新たな役割を村田特任教授との対話を通じて探っていく、企業としても個人としても聴き逃せない講義となりました。

参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。


ご意見・ご感想(抜粋)

講義が参考になった理由は?

  • 特養施設のスタッフだけでは限界があるとともにアイディアも貧弱。例えば、死ぬ前に「もう一度本当の温泉に入りたい」とか「○○を食べたい」とかを叶えるための手伝い。家族は「おじいちゃん、おばあちゃんの望みを叶える」ためならお金は出す、といった小林講師の話からビジネスチャンスがあるように感じました。
  • 看取りということをあまり意識したことがなかったが、本人、家族はもちろんにとっても施設での看取りに非常に大きな意義があることが理解できた。
  • 青山さんのお話は何度かお聞きしていましたが、また新たな感動と気づきがありました。
  • 介護現場での看取りについて実際に携わった方のお話を聞くことが出来て、非常によく理解できた。
  • 本日は新鮮なお話でした。そこまで対応する際の家族の感情や本人の考えをひとつの方向に寄せることが非常に重要でかつ大変な作業であると感じました。
  • 「看取り介護」のことを初めて知る機会であったため。具体的な取り組み内容や経験などから、その必要性と民間の企業の役割に大きな可能性があることも知ることができた。
  • これまでも看取りの講演会や勉強会に参加したが、介護施設の側からしか話を聞いていなかったかもしれないと考えさせられた。これまでは、コミュニケーション力については、結局のところ個人の資質に依存していたが、家族と施設職員の間をつなぐ領域においては、もっと異業種の知恵や力が活かされるのではないかと感じられた。
  • 青山さんの事例がとても参考になりました。終末期はご本人様の要望より、家族や周りの意見で進められがちですが、悔いのないように「生ききる」ことのすばらしさをあらためて考えさせられる内容でした。自分だったら…と思うと、答えは出てきます。その方の人生が素晴らしい終わり方を迎えられるように私たちはお手伝いをしていかなくてはと思います。
  • 「看取り」という言葉の定義や、現在の特養における看取り援助事例、家族に看取りを理解していただくための勉強会開催など、看取り介護にかかわる現状を知ることができました。
  • 自分の親もそれなりに高齢になって来ているので、自分事として大変参考になった。
  • 弊社でも看取りをしておりお別れ会の開催など参考になりました。
  • 「看取り」についてはイメージはありましたが、こんなにも具体的なエピソードも交えての講義は初めて聞いたので参考になりました。
  • 死に近い話は当社ビジネスで扱うことは殆どなく、日常生活の中でもタブーではないが話題にすることは殆どなく他所の世界の話のように感じている中で、現場の話はとても新鮮でした。老いた親を施設に預けることは後ろめたいのだろうなと思っていますし、施設での看取りを前提にすることによって罪悪感も大きくなるのだろうと思っています。しかし小林さんのお話を伺って、在宅で家族に負担をかけていることを申し訳なく思いながら不自由に暮らすより施設できちんとしたケアを受ける方が余程本人にとっても家族にとっても幸せなのではないかという思いが生まれました。自宅にいても「ここは私の家ではない」「家に帰りたい」と感じる認知症の方でなくても、施設が「ここは我が家の離れ」で「安心して暮らせる場所」であるのは重要なことだと納得しました。
  • 私共の特養で、看取り介護が進んでいない状況をどうするかのヒントを頂くことができました。反対する職員がいても、まず管理者の考え方次第とわかりました。
  • 小林先生の実体験に基づく、熱い気持ちがとても伝わりました。これまで私が直接受講した講義のなかで、一人の人間として最も考えさせられた素晴らしい講義でした。また、医療と介護の制度の違いを明確にして、「死」と「介護」がどのように向き合うべきなのかを考える機会となりました。「看取り介護」について、私自身もこれからの人生において、よく考えてみたいと思いました。
  • 高齢者施設(特別養護老人ホーム)での看取り介護の現状や理想像について詳しく知ることができました。
    小林先生の実地にもとづいた豊富なエピソード(青山さん一家の話など)や、情熱的にお話しする姿に打たれました。なかでも「看取り介護家族勉強会」の取り組みについては、非常に興味がありました。家族の関係性も変容させる可能性を秘めた勉強会。こういう機会を、早めにつくっていく必要性も感じられました。終活の一つのプログラムとしても、必用かもしれません。
  • 今回は特養の事例から死を見据えたケアプランを立てる(看取り介護)について、改めて考える機会を得られた。
  • 特養は良いイメージがなく、施設での看取りに関してもただ死を待つだけだと思ったが、施設によっては入居者が最期まで尊厳を持って生き切るための支援をしていると聞いて感動した。

アイスブレイクが有用だった理由は?

  • 村田先生に「看取り介護」が広がってきた背景などを整理していただいたことで、理解が促進されました。
  • 看取りが受けられる施設の基準など掘り下げて聞いていただき理解が深まりました。
  • 村田先生も看取りや終末医療については大変よく理解されておられ、受講生に分かりやすいように質問してくださっているのが大変有難く感じます。
  • 村田先生が的確かつ端的に疑問点出してくださり、丁寧な回答をいただけたので、講義内容の理解が助けられました。
  • 講義の内容を深堀するようなものだったので、より理解が深まりました。
  • 毎回、講義の論点の整理と多くが感じるであろう疑問を紐解いてくれるので非常に有用だと感じている。
  • 講義の内容を改めて整理いただき理解が深まりました。
  • 毎回の事だが、まず参加者が抱くであろう疑問をクリアにできるので、理解が深まります。
  • 施設がクローズだと小さな幸せしか提供できないという話が参考になったから。
  • どんな質問が望ましいのか参考になった
  • 盛りだくさんの講義内容の整理をして頂きましたので。
  • 勉強不足でわからない単語と、看取り介護加算の制度面の整理はありがたかったです。
  • 毎回ですが、村田先生が、あやふやな点を明確にしてくださるので、気持ち良いです。有難うございます。
  • 論点を整理してくれました。
  • 講義の内容で注目すべき点等が整理できました。
  • 不明瞭な点を、毎回、進行順に、クールに確認してくださり、理解を深めるためにとても助かっています。
  • いくつかの不明点を整理したうえで、グループトークに進めた。
  • 自分では気づかない視点での質問などが有用だった。

グループトーク、グループ質疑が有用だった理由は?

  • ビジネスチャンスにつながる可能性を探っていたのですが、そういう質問がほとんどなく質問者と視点が離れている感じがしました。
  • 介護施設関連の方もいたので理解が深まりました。看取りをしている、していない、していても24時間対応可能か、など施設の対応も大きく分かれているので施設選びの一つの観点として重要だと感じました。
  • 皆さんの死生観についての違うことがわかり、他の班の方の質問にも共感出来ました。
  • 同グループの方から介護現場での経験に基づくお話なども伺うことが出来たため大変有用でした。
  • 介護福祉士の方がメンバーにいて、実際の環境やトピックなどが共有できてありがたかった。
  • 講義後の疑問点を参加者の皆さんと共有することができたため。また小林さんの回答も大変参考になりました。
  • 介護業界ではない多職種の方の、考え方や取り組みを知ることが出来ました。またその方々とのお話を伺えたことは新鮮でした。
  • グループの中に介護福祉士の方がいらっしゃいましたので、その方からも介護の現場の実態をお聞きすることができました。
  • このセミナーは、色々な業種からの参加なので、色々な観点での話が聞けるため。
  • グループに介護やっている方がおられたので、実態(以前はやっていたが、なかなか看取りまでやるのは難しい。合意があっても救急車を呼ばない選択はできない、何だったら老衰による死か、間違えると殺人罪になってしまう。会いに来ない人ほどクレームを言うなど)を聞けて参考になった。どの様に質の良い施設を探せばよいかという質問の回答でないと聞いたときに、食べログみたいのは成立しないのだろうかと思った。
  • 福祉業界以外の方とのディスカッションはおもしろい。
  • 自分では思いつかなかった質問内容がグループ内で出てきて、かつその質問を先生に聞いて頂けたので。
  • 特養とは関係のない方の意見をお聞きすることができて、参考になりました。
  • 私達のグループでは、特養を経営されている方や保険会社、不動産会社など、介護と密接に関わっている方々ばかりでしたので、それぞれの業界の立場からの意見や感想を聞くことができました。
  • チームに特別養護老人ホームを運営されているメンバーがいらっしゃたので現状が把握しやすく課題点が抽出しやすかったです。
  • 介護現場で働いている方がいらっしゃり、その方のコメントがとても参考になったため。
  • 他業種の方のお考えや意見、疑問点などを伺えた。
  • 異業種の方が多く、専門の分野も異なるため、疑問に思うことが全く異なって勉強になる。

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