SAC東京4期コースⅠ第6回月例会 参加者の声

10月25日、SAC東京コースⅠ第6回月例会 参加者の声


10月25日、SAC東京4期 第6回月例会開催されました。講師は、加齢医学研究所 生体防御学分野小笠原康悦教授。講義テーマは「免疫機能を活用して健康支援産業を創出する」でした。

免疫のしくみを応用した産業として抗体医薬が有名で、今年度のノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑先生のがん免疫療法もそのひとつになります。

抗体医薬以外にも免疫を応用した産業化の大きな可能性があります。

例えば、がん(抗原)にぴったり一致したT細胞の「受容体(抗体)」が選択されることによって、がんをやっつけることができます。これが免疫の働きです。

T細胞受容体は、10の18乗(100万テラバイト)という膨大な数の「レパートリー」と呼ばれる複数の形を持っています。この多様性に富む仕組みのために、私たちの体はどんな異物や病原体へも対応できます。

このT細胞受容体の「レパートリー」を解析することで、生まれてから後天的に感染した病気やがんなどの刻々と変化している身体の状態を計測できるのです。

この原理を用いて低コストでのモニタリング商品が実用化できれば、遺伝子検査以上に精度の高い健康管理商品として健康関連市場に大きなインパクトを与えると予想されます。

今回の月例会では、こうした小笠原先生の研究最前線をご紹介いたしました。

参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。


ご意見・ご感想(抜粋)

講義が参考になった理由は?

  • トピックとして、「遺伝子」に関わる話はよく聞くが、免疫が我々の体況(履歴)を理解するのに非常に有益だということがよく理解できた。実用化もすぐ近くに見えており、弊社としてもビジネスにどう活用できるかを早期に検討を進めたい。
  • 今回の講義が免疫細胞に関する講義で、話題性、会社の業務双方に繋がる内容でしたので、非常に有意義な抗議でした。
  • シニア向け賃貸住宅を運営している弊社として、高齢者の健康予防に対して何ができるのか、有効なのかを検討しており、コンテンツを模索している中で大きなヒントを得られた。自身の健康に対して意識の高い方が多い高齢者が、より正確に自分の身体のことを知り、その後の生活習慣等に活かすことができる情報を得られることは、医療・介護費抑制の面においても非常に有用であると感じられた。
  • TCR解析を個人的に受けてみたいと思いました。また、超早期のがん診断は非常に市場性があると感じました。最先端の研究の一端に触れ、大変参考になりました。
  • TCRの測定結果から生活習慣病のリスクが早期に分かれば、そのリスクを下げる特保飲料の開発・提案に繋げることが出来ると感じたから。大学時代に抗原抗体反応を利用しマウスで実験していたので、分かり易く、また懐かしかったです。
  • 普段触れることのないDNAやゲノム解析という知識に触れとても新鮮な気持ちになれました。さらにTCRの活用によって、超早期発見の可能性が見えてきたことで、これからの医療のみならず、私個人としても大変興味がでてきました。(1回12万円ならぜひやってみたい)
  • T受容体の解析手法がここままで進んでいることは知らず、大変参考になりました。特に創薬の分野では有用性が高いと感じました。より、具体的な分析方法なども少しお話いただければよりよかったように思います。
  • 最近のトピック「免疫」の先端研究を理解することができました。あらためて免疫の複雑さを理解し、同時に、免疫学視点の発想で「健康加齢」のために何ができるかを考える切っ掛けになりました。
  • 健康を測るという観点は保険業にとって大変興味深い内容であったため。
  • 医学の素人ですが、かみ砕いて分かりやすく、イメージしやすい講演で、小笠原教授の熱意・ご配慮に感銘を受けました。また、生保業界の一員として、免疫受容体のビッグデータ解析で、過去の病歴や今後の余命が測定出来るというのは、衝撃的でした。(健康告知制度や、性別・年齢別保険料表が不要になる?)
  • 京都大学本庶教授の研究成果について、実にわかりやすく理解できました。それを踏まえてのTCRを強くしてガンに勝つ教授の研究が、ますます加速することを期待します。
  • 免疫受容体を利用した創薬、治療以外の産業化については、今回の受講の機会により初めて知った事例であり、新鮮な内容であった。ただ、健康モニタリングに向けてのハードルとして検査にかかる費用が挙げられていたが、これが解決できた先での自社ビジネスへの活用へは、今回のTCR解析についてはイメージが掴み難かった。自社ビジネスへの展開は別として、この技術が普及し、がんの超早期がん診断として定着すれば、患者負担軽軽減に繋るのではないかと感じた。
  • 病気(疾病)は、生育歴(遺伝・環境・時間)でなる。という基本がわかったこと。
  • TCR解析の可能性を大いに感じました。NK細胞や免疫療法などにつても興味深く、学ぶことができました。やはり専門家のお話を聞くことは重要、SACに感謝いたします。1日も早い事業化を期待、応援しています。
  • 医療研究の専門的な領域のみならず、一般の方も利用できる商品・サービスへ展望が広がるシーズだと感じ、将来的に小売業として役割を担ったり価値提供をしたりできそうなイメージを持てたため。
  • 今までほとんど理解していなかった免疫の仕組みを理解できた。今後の将来性についても期待できる内容を聞くことができた
  • 遺伝子、ゲノムなど最初は慣れない言葉に「今日はとても難しい!!」と思いましたが、わかりやすく説明していただけたので、なんとかついていけました。病気を防ぐ、社会保障費の削減などにとても効果があると思い、将来性を感じつつ、当社事業がどう関わりを持てるかを考えながら受講できました。
  • 免疫受容体について初めて知り、また今後の発展性についても興味を抱いたため。
  • 免疫というおぼろげに認識していた言葉を、具体的な例を提示いただきながら分かり易くご説明頂き非常に勉強になりました。
  • 免疫を知るなかで、1人1人の身体だけでなく、組織、社会に存在する問題への対策システムとしての考え方に活かせるものだと感じました。また、免疫研究とビジネスの将来像もご提示頂き、これからの社会において免疫によるソリューションが重要な役割を果たすことに気付きを得ることができました。
  • 予防効果を評価する方法として、何を持って健康といえるか?ということについて研究ができないかと考えていたので、そのツールの一つとして免疫記憶は有用かもしれないと感じたから。
  • TCR解析が、街づくり、住まいづくり、働く環境づくりなど当社事業とどのような関係性をもつのがいいのか・・・。すぐに結論の出る課題ではないが、そのひとつとして、居住者やワーカーにとって支持されるソフトメニューのひとつとして連携が図れるとおもしろいのでは、と感じた。例)このビルで働くワーカーは、TCRモニタリングを受けることができ、発症する前に病気がわかる。三井のオフィスビルは、企業も、個人(ワーカー)も事前に病症がわかるため、安心して働ける、など)フルスペックの解析機器しかないとのことだったが、簡便なTCR解析が1日も早くでき普及できるよう願う。免疫受容体の講義を通じて、あらためて「健康」とは何を指すことなのかを考えさせられた。
  • そもそもゲノム解析との違いが分かりませんでしたが、講義を伺ううちに理解できました。まったく未知の世界でしたが、非常に興味深いテーマで、健康食品産業の事業化をし、簡易的に未病ができたら素晴らしいと思いました。

アイスブレイクが有用だった理由は?

  • 健康診断の新たな項目へ追加する意義(超早期発見が可能)や、向いている病気/向いていない病気など、受講者の気になるポイントを適格に質問していただき、感謝いたします。
  • かなり専門外の内容であったため、分かったふうになり講義を伺ってしまっていたが、村田先生のご質問によりシャープに理解ができ情報の整理をすることができた。
  • 論点整理に役立ちました
  • 基本的な言葉の意味、説明中の数字の理由が理解できたので。
  • 難解語句の説明のみならず、講義中に疑問に思っていたところを先生が聞いてくださったので、グループディスカッションでは他の部分に焦点を当てられた。
  • 少し難しい内容を端的に分かりやすく翻訳していただき、また、その活用例を具体的に示していただいたため、その後の議論が進めやすかったです。
  • 多少、難度の高い講義を、簡潔にサマライズしていただけいつも有り難いです。
  • 内容理解に有益である。
  • いつも受講者の目線でアイスブレイクをしてくださるので、一気に理解が深まります。
  • 今回は比較的、自分にとって不明瞭な部分と村田先生の質問が一致している印象であった。
  • 「全くわからない内容」が「ほとんどわからない内容」程度に変わったこと。
  • 毎回、村田先生の質疑応答で、講義の内容がより整理され、理解でき、深まるのが、いつもすごいと感じます。ありがとうございます。
  • 講義内容の内、専門性が高く理解しづらい箇所をアイスブレイクのQ&Aで噛み砕いて把握することができたため。
  • 専門用語を噛み砕いて説明してくれたので理解しやすかった。誤解しすい内容を整理して正しく理解できた
  • 内容が難しいと思ってしまっていた中なので、整理に役立ちました。
  • 大方の疑問点をすぐに解消することができたため。
  • 小笠原先生の講義の中で、分かった気になっていた部分を村田先生が丁寧に紐解いて頂けることでより一層理解が深まりました
  • 用語の整理と話のより深い理解ができたのでよかったです。
  • 毎回同じ話になるが、村田先生のフィルターを通して、各講師の先生の研究が大変わかりやすくなり、私自身の理解が進むようになる。「免疫力をあげる」とは具体的に何を指しているのかなど、掘り下げ方がとてもありがたい視点である。
  • 免疫の基本知識について理解できました。ありがとうございました。

グループトーク、グループ質疑が有用だった理由は?

  • 参加メンバーの方々の他業種としての視点はいつも、気づきがあり、大変有用な時間となっております。
  • 各専門分野の方と、それぞれの知識や立場を通してひとつのテーマの意見交換ができたことは、新たな視点・観点を知る機会となり非常に有用であったため。
  • 自分が思いつかない角度からの質問は参考になりました
  • 生保業界が興味を持っていることが分かったので。
  • 今回は、私の聞きたかったところが、他のメンバーとたまたま一致していたので、スムーズに質問内容をまとめることができた。
  • 業種が異なるため、着眼点が異なり、色々と参考になる発想がありました。
  • 今回もお題が難しかったせいか、講義内容理解のための質問になりがちでした。メンバーの一人として、今後の技術展開・事業展開につながる質問を心がけたいと思っています。
  • いつもながら、自分だけは思いつなかい視点や切り口に即時に触れることが出来るので。
  • Active Brainという考え方と、アプリを知ることができ大変興味を持ちました
  • DNA診断(遺伝子検査)との違いについての質問も出たが、自分の中では理解しているつもりである。ただこうした疑問は一般的に存在してもおかしくはない。遺伝子診断にしろ、TCR診断にしろ、将来的な自分の罹病リスク判断に使用されるものであり、その扱いには慎重にならざるを得ず、価格面以外にも留意すべきことであると感じた。
  • 寿命について話し合えたこと。
  • 積極的なトークが多く、いつも刺激をもらいます。
  • 実用化された際に広がる可能性について、自身では発想し得なかった観点でのご意見を伺うことができたため。
  • 白熱した議論が自然とできた・自分が思いつかない気づきがあった
  • 徐々に討議の場ではなく、質問を出し合う場になってきました。
  • 自分では思いつかない視点での疑問点がとても参考になったため。
  • 様々な職種の方の、幅広い観点や考え方を知る良い機会になりました。
  • 自分の視野を広げるきっかけとしたいと思います
  • グループはジャンルが異なる企業で構成されていたので、様々な角度からの意見が出たため非常に参考になったのでよかったと思いました。また、グループ別質疑では、他に聞きたいと思っていたことについても質問が出ていたので参考になりました。
  • 異業種の方々の視点がとても勉強になりました。検査キットの販売はできるのか、など。毎回参加するたびに感じるが、多業種の方との意見交換は、先生の講義だけでなく、とても貴重な時間と感じている。
  • TCR解析に向く疾患と向かない疾患があることがわかりました。認知症はTCRでは判断しにくい部類とのことでしたが、白血球型により判別できる可能性があることが分かり、驚きました。

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