世界と競う指定国立大 :自主財源でポスト増、産学連携、災害科学など

1月17日 日本経済新聞

東京大学、京都大学、東北大学は2017年6月、世界最高水準の研究や教育を目指す「指定国立大学法人」に文部科学省から指定されました。 政府から配られる資金が先細る中、産学連携などで外部資金を取り込み、若手研究者の育成や得意分野の強化などに力を入れています。

東北大学は災害科学未来型医療を今後存在感を高めたい分野と位置付け、防災、緊急対応、復興などを科学の視点で考える新たな学問として確立させます。

(写真:加齢医学研究所 スマート・エイジング学際重点研究センター)

日本経済新聞記事より抜粋

東北大は国際競争を勝ち抜くため、選択と集中を進める。 材料科学、電子の持つ磁石の性質(スピン)を使うスピントロニクス災害科学未来型医療の4つを研究の重点分野と位置づけ、研究費や人材を手厚くする。

材料科学とスピントロニクスは世界で存在感があると自負する分野だ。研究施設を充実させて強みを伸ばす。災害科学と未来型医療は今後、存在感を高めたい分野だ。 東日本大震災を経験した総合大学として防災、緊急対応、復興などを科学の視点で考える新たな学問として確立させる。

人材育成の柱は大学院改革だ。スピントロニクスなどの分野で取り組んでいる海外の大学と連携して共同研究する「国際共同大学院プログラム」の対象分野を広げる。 里見進総長は「横串が刺さった学問領域が増えており、それに合った学位を設けることが必要」とみており、研究科を横断した学位授与に着手する。

注:指定国立大学法人は国内トップレベルで研究や人材育成で海外とも競える国立大学に対し、文科省がお墨付きを与える制度。 特色を出すために3大学で計10億円の裁量経費や、幅広い企業への出資ができるといった特例を与えた。 研究力、社会連携、国際協働の3項目すべてで国内10位以内という基準で申請できる大学を絞った上で、各大学の構想を審査。東大、京大、東北大の3大学を選んだ。

東北大学産学連携事例
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東北大学スマート・エイジング・カレッジ東京

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