SAカレッジ22年度 コースⅠ第3回月例会は、瀧靖之教授です!
脳科学のスペシャリスト
SAカレッジ22年度 コースⅠ第3回月例会は、瀧靖之教授の「生涯健康脳の維持」です。
日本は世界でも有数の長寿国であり、65歳以上の高齢者は日本の全人口4分の1を占めていますが、このような中、どれだけ健康で長生きできるのかが問われています。
瀧先生が所属する加齢医学研究所では「生涯、脳を健康に保つにはどうしたらよいのか」をテーマに、高齢者だけでなくお腹の赤ちゃんまでもを対象とした、人間の長い一生における脳についての研究されています。
脳のMRI画像など4分野のデータベースを、脳が「体質」や「生活習慣」との関わりでどのように変化していくのかを相互解析した疫学データにより、いろいろな傾向が分かってきてきます。10数年前までは、形成されてしまった脳の形態は変化することなく衰えるだけと思われていましたが、脳はいくつになってもそのネットワークによって機能を高め、「海馬」に至っては神経細胞自体が新しく生まれ変わる、ということも分かってきました。脳には機能を回復させる「可塑性」という働きがあり、何歳からでも脳の健康維持のための一歩を踏み出すことができます。
最新の医学的知見及び研究成果をもとに「認知症にならない健康脳づくり」「生涯健康脳」の社会的な普及を目指し、瀧先生は株式会社CogSmartを2019年10月に設立。健康レベルを可視化し、将来的な変化を予測するBrainSuiteという検査は、脳の状態を測定、その結果に基づき、脳の健康状態維持向上のためのアドバイスを提供するというサービスになります。
今まで研究者として、また医師として約16万人もの脳のMRI画像を見ている脳のスペシャリストであり、メディアでもご活躍の瀧先生の講義・質疑は、興味深いお話が満載です。
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