SAC東京5期コースⅠ第10回月例会 参加者の声

1月23日、SAC東京コースⅠ第10回月例会 参加者の声

1月23日、SAC東京5期 第10回月例会開催されました。講師は、東北大学 加齢制御研究部門遺伝子発現制御分野スマート・エイジング学際重点研究センター 副センター長の本橋ほづみ教授。講義テーマは「酸化ストレス防御と健康」でした。

本橋先生は生化学・分子生物学がご専門で、わが国の酸化ストレス応答研究の第一人者です。

私たちの身体は環境中の毒性を感知し、遺伝子の発現を変化させることによって環境に対して応答・適応しています。

本橋先生は、生体の酸化ストレス応答を担う制御タンパク質Nrf2 が環境ストレスに対する応答を担う転写因子であることを世界に先駆けて発見しました。

また最近は、食品由来の化合物でNRF2を活性化させたアルツハイマー病モデルマウスに、中枢神経系の炎症の抑制と、記憶力の改善が見られることを発見しました。この発見は今後のアルツハイマー病治療への応用が期待されます

今回は酸化とストレス応答、環境適応のメカニズムから、生活環境における様々なストレスから身を守るための食生活の話まで、新規ビジネス発想のヒントになるお話をして頂きました。

参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。


ご意見・ご感想(抜粋)

講義が参考になった理由は?

  • 普段特に気にせずに接種していた、わさびやウコン、ブロッコリースプラウト等が、様々な疾患に対して、有効的な物質を含んでいるとは、知らなかった。今回の講義を聞いて、今後の研究によって様々な疾患が治る、あるいは軽減することが、できるのではないかという期待を持ちました。今後の研究から、より詳しく各疾患に有効な食材、摂取量等がわかれば、その普及にスペースを提供するという形のように、何かしらで携われれば、良いなと感じました。
  • 酸化ストレス防御と健康との関連性につきまして、より深考する機会となりました。現在取り組んでおりますウェルネス分野の事業展開にも役立ちます。
  • 人間の酸化ストレス耐性のメカニズムについて詳細に理解できた。
  • 文系の小生には、難解な講義であったが、体に必須の酸素が、酸化ストレスとなり(毒)となることは、定説として知っておったが、その毒化への過程や、どうしたらよいか?が理論的に学べた。分子、遺伝子レベルまで解析し、その過程を探る工程はまさしく科学そのものですね。主役のたんぱく質NRF2の活性化が寿命延長や認知症予防にもつながることに感動したが、そのNRF2も腸内細菌によって個人差があることが興味深い。
  • 定年延長65歳や70歳雇用に向けた企業への努力義務など、世の中の雇用環境が変わる中、イキイキと長く働くために「健康を維持する」ことは、キャリア形成と同様、大事なテーマであると強く感じました。
  • NRF2というたんぱく質の有効性を知ったことが、最大の興味。酸化ストレスから体を守るために、NRF2を効率的に活性化させることが必要。そのためにKEAP1のシステインに結合する物質を摂取する方法は生活のなかに取り入れやすく、様々な場面で工夫できるように感じた。
  • 自社の事業に直結はしないものの、酸化ストレスがどういうメカニズムで人体に悪影響を及ぼすのか(あるいはブロッコリースプラウトがどのようにその悪影響を軽減するのか)を理解できた。アミロイドβやタウたんぱくなど「根本原因に作用しないが症状に応答する」という視点も得ることができた。
  • 酸化ストレスという概念の理解とともにNRF2の活性化の重要性という「ことが認識できたこと
  • 酸化ストレスのメカニズムは理解できたが、欲を言えば野菜以外での防御方法に関する知見が得られればなおよかった。
  • 身体の酸化、というテレビなどでも取り上げられている知っているようでよくわかっていない話題について、そのメカニズムなど少し難しいところはありましたが理解することができました。また食によって抗酸化が可能な点は身近な話題でもあり関心を持って聞くことができました。
  • 認知症への対応については様々なアプローチがあると思われるが、その一つについて詳細に触れることで、背景となっている技術や考え方について知ることができた。
  • 酸化ストレスやNRF2の有用性についてとても勉強になりました。
  • 酸化ストレスに興味があり酸化したので、詳細かつ丁寧にご説明下さり大変勉強になりました。KEAP1-NRF2システムについてはよく耳にしていましたが、その内容や生理的な役割等がきちんと理解できました。
  • ”体が酸化する、錆びる”というフレーズはよく知りつつも、どういうメカニズムになっているかは知らなかったので、わかりやすく説明いただいて大変有意義でした。
  • 酸化ストレスからわたしたちの体を守るたんぱく質:NRF2について、理解を深めることができました。参加者の質疑応答コーナーでも、有意義な質問が飛び交い、刺激を受けました。
  • 久々にサイエンティフィックな内容で本来の畑のことを学べて勉強になりました。特にNRF2とKEAP1の話は、体内での合目的的な反応で納得のいく内容でした。
  • 酸化防止のメカニズム、酸化防止に寄与するNRF2を活性化させるためには、ブロッコリースプラウトがスルフォラファンの含有量が多くおすすめであるということは分かったが、人における検証はこれからだと感じたため。
  • 興味深い研究結果を知ることができて大変有効でした。
  • NRF2活性制御のメカニズムと研究の状況が理解できたため。
  • 酸化ストレスの正しい定義
  • 酸化ストレスから体を守る手法、メカニズムについてよく理解できた。
  • 酸化というもののプロセスなど、わかりやすい内容であったため。
  • NRF2と酸化ストレスの関わり、および疾患との関連について最新の知見を紹介していただき、大変勉強になりました。
  • ストレス状態を放置することは、老化に悪い影響を与えることがよくわかったこと。
  • 酸化ストレスに関する研究の結果だけでなく、メカニズムについても説明があったため、より理解が定着する講義であると感じました。
  • 抗酸化や抗炎症のように病気や加齢を促進する上流の因子の重要性を改めて認識することが出来た。それに対して自社で具体的に何か出来そうかを考えるきっかけになった。
  • 酸化により疾病リスクが増える仕組み、またNRF2により酸化を防ぎ疾病リスクを減らす仕組みが良く理解できました。
  • 食材から接種可能な抗酸化作用物質への理解が深まりました。

アイスブレイクが有用だった理由は?

  • 今回は特に専門的な用語や、メカニズムが飛び交っていたため、そういった知識に乏しく理解に苦しむ場面が、何度かありました。しかしながら、アイスブレイクでその部分を掘り下げて、よりわかりやすく解説して頂き、何とかついていくことができました。
  • 講義内容をより理解しやすく、説いていただきました。
  • 講義の理解を深められた。
  • 村田先生の質問がいつも我々の疑問に寄り添っていただける。とくに、KEAP1によるNRF2活性の制御機能(重要な頁)について
    非常によく理解できた。
  • NRF2を活性化させることについて、普段から自分が出来ることとして考えることができた。食事について、どのくらい食べれば効果があるのか、食べ方の工夫、食生活の改善など
  • 医学の専門領域とビジネスの応用領域をつなぎ、要領よくヒントをまとめていただいた。
  • 新しい知識が詰め込まれるため、ポイントは何かを最後にラップアップしてくれる時間は有用である。
  • 再整理していただき復習できたこと
  • 素人でも理解できるよう、酸化ストレス防御のメカニズムを村田先生なりにかみ砕いて解説していただき、またそれに対して本橋先生も改めて補足説明してくれたので、理解が深まった。
  • やや難しかった酸化ストレスとそれを除去するメカニズムについてアイスブレイクのおかげで理解が進みました。また食物でいうとどのぐらいの量摂取したら(残念ながら答えはありませんでしたが)というわかりやすい質問もチーム議論の呼び水となりました。
  • いつものことながら、講師の先生のお話しの要点を的確にまとめていただいて、内容の理解に非常に役に立つと感じる。
  • 酸化ストレスの定義や酸素が有用な場合と毒になる場合など、自分でも気づかなかった論点についてご指摘いただき、理解が深まりました。
  • 実験結果の詳細までご発表頂き情報量が多かったので、アイスブレイクの時間は情報を整理するのに有用であったと思います。
  • 質問を聞かれてしまうのはつらいですが、学術的な内容をかみ砕いてもらえるので、より理解の助けになった。
  • 自由活発に意見が出たから村田先生の鋭いツッコミも大変参考になります。
  • 不明な点を拾ってくれたため。
  • 講義だけでは理解しきれなかった、酸化ストレスの定義やKEAP1-NRF2系のメカニズムの再確認をしてもらえたため。
  • 説明が難しかったところを分かりやすく質問していただき、ありがとうございます。大変有用でした。
  • 自分では気が付かないするどい視点での質問をしていただけるため。
  • 酸素が良い場合と毒になる場合の境界線についての質疑を、非常に興味深く拝聴しました。
  • 補足内容も参考になりました。
  • 分かりづらかった部分のフォローになっており、理解度が深まりました。
  • 村田教授の的確な質問内容から自分が気づかなかった不明点を明確にできたことが大変良かった。
  • 学術的な話が多く、かみ砕かないと質問も浮かばない状態だったためです。かみ砕いて素朴な疑問をぶつけていただいて、助かりました。
  • そもそもの酸化の良し悪しという疑問を質問いただだきその後のディスカッションがスムーズになりました。
  • 製薬会社様や化学研究部門の方以外の方にもわかりやすく解説頂いた点がよかったです。

グループトーク、グループ質疑が有用だった理由は?

  • 今回の内容は専門的な部分が多くあったが、班の方に専門的な知識を持つ方もいらっしゃったので、有意義にグループトークを進めることができました。専門的な視点での考え方は、普段触れることがない部分ではあるので、非常に勉強になりました。
  • 活発な意見交換へと進展せずに終わりました。
  • 免疫力と酸化の関係、低酸素高地トレーニングなど、より身近な疑問につき、お互い共有化しより理解を深めることができる良いコミュニケーションタイムである。認知症(タウたんぱく、アミロイドβ)への作用(影響)など興味深かった。
  • グループに製薬会社の方がいたため、具体的な話が進んだ。
  • 弊社の専門外なので、ビジネスにつながりそうな議論ができなかった。他のグループからの的を射た質問に、創薬やサプリメント開発などには最高の知見だと感じた。
  • そもそも体が酸化する環境をどうにか改善しよう、という視点が、事業会社としては出やすかった。一方、NRF2の量に個人差があるという話から、その差をなくす(少ない人のNRF2量を増やす)という視点について大きな可能性があると感じた。
  • 興味深いテーマであるが、これからさらに研究予知が深く今の段階でダイレクトにビジネスイメージをつけにくいところが難しく、個人的興味になりがちであった。
  • 自身のグループでは考えられなかったアイデア、質問が多くあった。
  • まだまだエビデンスや検証はこれからというものが多かったですが、食物摂取による抗酸化について他チームの皆さんも含め関心が高いことがわかりました。やはり食が身近だからですね。
  • 自分自身が感じた疑問と自分が気づかなかったポイントについてお聞きできるのがありがたいです。
  • 様々な業種の方のビジネスの関心事を知ることができました。
  • 業種によって気になるポイントが異なるのが興味深く、大変参考になりました。質疑においても様々な質問があり、またそれに対して講師が丁寧にご回答下さったので勉強になりました。
  • ビジネスでの切り口でというところで観点をあわせられたのがよかった。また、全員理系ではなかったというところもよかったのかもしれません(笑)
  • 皆さん、参加態度が真剣で、質問もたくさん寄せられました。自分自身が聴かないような質問もあがり、有意義でした。
  • 気づかないような質疑を挙げてくれたため。
  • マウスのアルツハイマー病の実験では、行動は変わったもののアミロイドβの蓄積量は変わってないという確認ができたから。
  • 多角度的に質問していただき、その結果が共有できてよかったです。
  • 多くの質問をとおし理解が深まったため。
  • 施設経営の方や、旅行会社の方など直接シニアの生活に関わる業務の方と同席したため、より具体的な疑問に落とし込むことができた。
  • 自分にはない視点での質疑もあり、大変参考になりました。
  • 業界を超えての共通課題があることに気づいたこと。
  • 製薬会社の方の視点(ビジネスに結びつく視点)をシェアしてもらうことができたためです。
  • 色んな視点があるものだと、改めて感じた。
  • 自分の理解の不足していた箇所についてメンバーから言及があり、理解を深めることができました。
  • 領域に特化しない意見交換を行うことも出来た点が有用でした。

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