SAC東京コースⅡ第9回月例会 参加者の声
12月19日 SAC東京コースⅡ第9回月例会 参加者の声
12月19日、SAC東京5期 第9回月例会開催されました。
講師は、東北大学 加齢医学研究所脳科学研究部門老年医学分野・東北大学病院老年科科長の荒井 啓之 教授。講義テーマは「アルツハイマー病克服へのChallenge」でした。
荒井先生は東北大学病院や他の病院で週3回もの忘れ外来での臨床を担当し、実際の認知症患者さんと向き合いながら最先端の研究に取り組んでいます。
講義では認知症研究、特にアルツハイマー病研究の最新動向を解説、さらにアミロイドやタウの蓄積をPETで画像化する分子イメージング研究などの興味深い話をしていただきました。
参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。
ご意見・ご感想(抜粋)
講義が参考になった理由は?
- アルツハイマー型認知症の基本知識に加えて、早期発見に威力を発揮しそうなPET検査の現状、最新治療や根治薬に関する最新情報など業務に役立つ内容を知ることができました。特に「超音波治療」の効果が証明されて、治療が広がれば副作用のない画期的な方法だと思いました。個人的にも家族が認知症を患っているため、早く実現して欲しいです。
- これまでの知識に無い”アミロイドβ””タウ蛋白”が自覚的・他覚的に正常であっても変化が見えることがとても参考になりました。一方で専門的な内容でありマネジメント職にとっては知識を得たという印象が強いため
- 最新の情報を入手できたこと
- 認知症の方がたくさんいる施設なので、改善する薬の話は参考になりました。
- 認知症治療について学ぶことができた。認知症治療薬の開発が、治療に向けて大きな進歩をしていることを認識できた。「まあまあ」である理由は、専門性が高く理解を仕切れない部分があった。
- 求められる治療薬は細胞内に凝集蛋白の蓄積が認められる場合(例Tau)、細胞内凝集蛋白の分解作用があると良いこと、超早期介入が必要であることが大変よく理解できました。また、アデュカヌマブに対する先生のご見解が大変参考になりました。
- 認知症治療薬に関する最新の状況を知ることができたため。
- 最新の認知症治療、特にアルツハイマーに対する状況が理解できた。
- 認知症に関して現時点で明らかにされていること、どのような技術開発が進んでいるかを知ることが出来ました。
認知症の予兆を知ることで、早期から認知症への対応の可能性があることがわかりました。参加企業それぞれが、早期からの対応としてのサービスの効果を計測する手法もあること、またその計測手法にはコストがかかるということ、それを解決するための簡易的な計測手法が研究されていることをわかりやすく説明していただき、今後の取り組みの参考になりました。 - 大変興味を持っている分野であり、多くの臨床試験が中止になるなかAβ、Tau仮説の限界を感じつつありました。しかし、開発再開や新規開発により、AducanumabやGT863のように早期で効果が認められる疾患修飾薬が、バイオマーカーの開発と共に進んでいることが興味深いです。
- 私はまだ20代で、自分がアルツハイマー病になるのはまだ先になるかもしれません。しかし身内がアルツハイマー病になった経験があるので、身近な問題と感じています。その時はメカニズムを理解しておらず、どうしてこんなに突然変わってしまったんだろう…と思っていました。今回の講義で、アルツハイマー病になるメカニズムを知り、病気に対する理解が深まったことで考え方が変わりました。また広告会社に勤めるうえで、色々とアイデアを求められることもあるのですが、世の中の印象をを広告の力で変えることはできないかと考えるきっかけになりました。
- 認知症について非常に興味を持っており、その最新の研究内容を詳しく聞けた。
- 認知症治療の最先端である「超音波治療」や「アデュカヌマブ」について知ることが出来て、非常に参考になりました。またこれまであまり詳しくは知らなかった「PET検査」についてのお話しも非常に参考になりました。
- 認知症の原因とその治療薬開発の最新動向が知れたことはもちろん、認知症の発症前の発見が現実的に可能になってきたことによって、今後の予防に関わる可能性について考える幅が広がったように感じました。
- 専門的な内容で非常に難しかったのですが、大変勉強になりました。
- アルツハイマー型認知症発症に至るまでの病態形成仮説、PETプローブの世界的動向や最新の臨床試験の結果の解釈に至るまで大変興味深い内容で勉強になりました。現在の認知症治療の難しさを改めて感じることができたとともに、何とかして克服する道を見出したいとも感じた。有難うございました。
- 認知症が薬で治せる時代が来る。ということが実感できましたこと。それはとてつもない位すごいことなんだと思わせていただきました。
- 漠然とわかったつもりになっていた認知症。先生の講義を聞き、中身については全く分かっていないことがわかり、大変参考に、また勉強になりました。
- 最先端の認知症の治療方法を聞くことができた。副作用はあれど、運用の問題もあれど、認知症の患者が減ることによって社会が変えられるのではないかという期待を持った。
- 今までぼやっとしていたアミロイドβ蛋白とタウ蛋白のイメージが明確になったから。
- アルツハイマー型認知症対策の研究の最前線の状況を聞くことができたため。
- 今回の講義は最も興味のあるテーマだったので、期待して参加しました。「認知症」という広いテーマの中で、アミロイドβに関する知識から最新情報、将来の可能性についてお話しいただき、とても参考になりました。
- 最前線の研究についての講義を有難うございます。アルツハイマー型認知症に効く薬の開発であれば、高齢者施設にとっては希望が持てるものであると思います。
- アルツハイマー病に関する基礎的な内容から最新の新薬、超音波治療の情報まで、専門的な内容を詳細に講義頂き、非常に参考になりました。特に新薬のアデュカヌマブについては、ネット等でも中々情報を得ることができない中、国際学会のホット内容をご紹介頂き、今後の認知症分野の進展に大きく期待が持ててよかったです。
- 先般アリセプトを開発された杉本先生のお話を伺ったばかりだったため、今回の荒井先生の講義は大変楽しみにしていた、あらためて荒井先生の講義を通じてアミロイドβタンパクは50歳代から沈着し始めること、タウタンパクとの連動性がいまだ解明できていないこと、MCIと認知症の線引きははっきりできないことなど、アルツハイマー病の治療薬の背景がよく理解ができた。業務に直接関係がないが、今後も増え続けていく認知症関連の情報はウォッチしていきたいと感じた。ありがとうございました。
- Aβのお話について、関心が強かったので伺えてよかったです。
- アルツハイマーの原因が理解できた又、最先端の治療を知ることが出来て未来が楽しみになった。
- 超最新情報をお聞かせいただけたので。
アイスブレイクが有用だった理由は?
- 荒井先生のお話を村田先生が総括してかみ砕いて説明してくださったので、グループトークの際に自分の疑問点や確認したい事を整理しやすかったです。
- 医療関係だけでなくほかの企業目線での意見をうかがえたこと
- よく分からない分野の話が少し分かった気がしました。
- 理解できなかった部分についての解決に繋がった。
- 認知症の超早期診断の重要。根本治療のためには、凝集蛋白の蓄積が認められる上流に治療介入することが必要。変性蛋白の蓄積に対して分解作用を有する治療薬がFDAから承認されると大変注目に値するだろう。認知症の発症前の凝集蛋白の蓄積が検出される早期から治験が組めるグローバル治験体制の確立も必要である。と、明解におまとめいただいた。
- 重要なポイントについて再確認できたため。
- 分かりやすくブレイクダウン頂いた。
- タウタンパク、アミロイドβとアルツハイマー病の相関について確認いただいた点は確認したかったポイントだったのでよかったです。
- 内容の再確認、疑問点の共有ができました。
- 今回は荒井先生より非常に多くの情報を紹介していただきました。その情報を村田先生の視点で整理していただくことは、参加者の理解を深めるうえで重要な儀式であると毎回感じております。
- 超音波による治療の、想定されるメカニズムの一つが明らかになりました。
- 初参加で緊張していたのですが、会話をしたことでほぐれましたし、意見も述べやすくなりました。
- アイスブレイクの質問が講義を補足する内容であった。
- 論点が整理されて、講義内容の理解を助けられました。
- 講義内容が補完されるだけでなく、グループトークに入る前段階として、必要な情報をかみ砕いて説明いただけるので、見るべきポイントや質問が整理しやすくなります。
- 前述した通り非常に専門的で難しい内容でしたが、アイスブレイクで質問していただき、理解できたこともありました。
- 村田先生の率直な質問から新しい考え方、知見を引き出すことができて大変勉強になりました。
- 毎度のことですが、村田先生の質問が的確でわかりやすいので。
- 異なる視点の提供を受けた
- アミロイドβ蛋白、タウ蛋白が本当にアルツハイマー型認知症の原因かを深堀してもらえたから。
- 自分が疑問に思っていたことが理解できため。
- 私の理解が不確実だった部分を突っ込んで質問してくださったのと、私がグループで質問しようとしたことを先生に聞いてくださったので、他の質問ができました。
- 村田先生が、理解しやすい内容にかみ砕いてくださるので、助かっています。
- アミロイド仮説に関する先生への質問は、なぜアミロイド仮説が認知症との関連性が高いとされているかについて、更に詳しく教えていただけので、参考になりました。
- 知りたいことを聴いて下さったので、理解度を増すことができた
- 理解が進みました。
グループトーク、グループ質疑が有用だった理由は?
- シニア・医療・製造など多職種の方の認知症に対する見方、予防や治療方法への疑問など自分には無かった視点を知ることができました。特に根治薬の継続利用や認知症の危険因子に関する視点は大変勉強になりました。
- 他の方の意見で理解が深まった。
- 意見交換・質疑を通じて他社様が同じようなことを考えていることが参考になりました。
- グループメンバーの業務内容に即した具体的な質問によって、異業種においても共通の話題を見つけることができ、新しい視点で物事を考える機会となったため。
- 異なった視点、問題意識を共有出来たから。
- 議論はできたが、薬の有用性の前にタウタンパク、アミロイドが原因物質であるか、というところがどうしても参加者の関心事項になってしまいました。
- 興味が人それぞれ故、見方の違いが参考になりました。先生のご回答が理解を深める助けとなりました。
- 異なる業種の方の視点を知ることは、自分の業種において足りないものであったりするため、非常に参考になりました。
- グループトークでは、お互いの質問に興味を示しながら話を進められ、質問内容が広がっていきました。
- 業界の違う方たちの視点を取り入れた質問や意見を聞くことが出来たので、大変勉強になりました。
- 自分が知らない内容をご存知のメンバーが多く、皆さんのコメント・質問案が大変参考になりました。
- 自分とは違う視点での疑問や考え方を聞かせていただくことは、とても刺激になると同時に、「じゃぁこういうのは?」といった話し合いの発展が起こるので、有用だと感じています。
- グループの中に専門的な知識をお持ちの方がいらっしゃり、グループトークの中でも開設していただけたりしたこと。また、ほかの方たちの質問の内容を伺って、いろいろな着眼点があることを感じ非常に有益でした。
- 自分が考えていなかった視点から疑問を持つ方や身近な実例から先生の講義と重ねあわせて課題を考える方など様々な意見がでてきて、一緒に考えていくことは大変有益であった。他のグループの質問から学ぶ部分も多々あった。
- 薬学博士の方と、食品を取り扱う方との高度な部分での考え方の違いが、とても勉強になりました。また、分科会の発表の方が同じグループでしたが、いつものとおり、まとめる力それを発表するお力に長けておられ、これがまたとても刺激になりました。ありがとうございました。
- 自分にはない観点や発想を知ることができ、非常に有用でした。
- 製薬関係と機能性食品関係とが同じグループだったので、認知症であるかどうかの定義の話や、病気かどうかで薬の扱いが変わることなど、興味深い話を聞くことができた。
- グループトークでは詳しい人がいて、エーザイのアリセプトという問題のあった認知症の薬の話が聞けたから。
- 自分が気が付かなった観点からの質問と、その質問に対する先生からの回答を聞くことができたため。
- グループ内に第一三共さんがおられ、認知症の研究をされているとのことで、我々の質問のほとんどをその方が答えてくれたので、より深い質問を先生に投げかけることができました。
- 参加者のそれぞれ異なる意見が聞けて、勉強になりました。
- 食品と医薬品、2分野の会社が同じグループだったので、新薬に対するそれぞれの立場での議論ができて、よかったです。
- グループトークは大変有意義。日ごろ業務で接することのない業種の方々のご意見を伺いながら見識を深めさせていただいている。
今回は、介護施設や保険会社の方がいらっしゃったため、認知症に関する知識(国内で保険適用されている認知症治療薬が欧州ではすでに保険適用外となっているなど)が、皆さん豊富で勉強になった。 - 意外と質問が被らなかった印象です。それだけ対象の広いテーマであることを再認識しました。
- 専門により知りたい内容が異なり、興味深い。自分の視座が低い事に気づかされる。とても勉強になる。
- 聞きたいことなど、やはり興味関心事が異なるため。
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