SAC東京コースⅠ第9回月例会 参加者の声
12月19日 SAC東京コースⅠ第9回月例会 参加者の声
12月19日、SAC東京5期 第9回月例会開催されました。
講師は、東北大学 生命科学研究科の筒井 健一郎 教授。講義テーマは「脳内の「報酬系」「罰系」は消費行動にどう影響するか?」でした。
私たちの脳の神経ネットワークには元気ややる気を感じさせる「報酬系」と、恐怖や不安を感じさせる「罰系」があります。また、これらの働きに関わる脳内物質が、ドーパミンやセロトニン等のモノアミンと呼ばれる物質です。
近年、これら「報酬系」「罰系」が、人の行動に対して様々な影響を与えていることがわかってきました。
ビジネス現場では消費者の潜在的な消費性向を理解し、購買行動を理解することが不可欠です。そのためには脳内の「報酬系」「罰系」の仕組みの理解が極めて有用です。
今回は、複数の消費行動事例を取り上げ、脳の「報酬系」「罰系」が、どのように働くのかを事例で解説していただきました。
参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。
ご意見・ご感想(抜粋)
講義が参考になった理由は?
- ドーパミンやセロトニンを増やすためのヒントを頂いたこと。商品・サービスやコミュニケーション開発など、現業に大いに役立つヒントが得られらたため。
- 顧客の消費行動を脳科学的に分析することは、ここでしか学べない、貴重な経験でした。予想以上に反響が多かった顧客へのサービスは、ドーパミンの影響が考えられると知り、理解の整理ができました。どうしても会社側の視点でサービス内容や提供方法を考えがちですが、報酬系・罰系の性質を知ることで顧客視点に立ち、心に響くアプローチ方法を考えることが重要であることがわかりました。今後の業務において、脳科学的な視点も持ち合わせ臨んでいきたいと思います。
- 報酬系・罰系の脳のメカニズムを、ビジネスと関連付けた知見が得られたため。
- 消費行動や判断へ大きな影響を与える脳内の報酬系・罰系のしくみは、大変興味深い講義でした。脳内の機能をより積極的の応用することで、役割を最大限に生かすことができ、日常生活においてあたりまえとしている事実が、いかに脳内物質の影響だったかを改めて知る機会となりました。報酬系・罰系と関わらず、健康維持増進に有効だということが、科学によって解き明かされ、なにげなく受けている(状況によっては提供している)事例に納得することばかりでした。ドーパミンやセロトニンにおいて、弊社運営の事業所で実践している内容ばかりでしたが、その結果が有効活用化されておらず、実績として積み上がっていない状況に対して、自社の課題としても受け止めることがきました。サービス提供時に本講義内容で学んだ事例等を考慮し、組み込むことで、継続や習慣化を引き出せるのではないかと思いました。大変貴重なご講和ありがとうございました。
- 弊社(定年後研究所)の中高年社員の支援に向けたサービスの中に、講義のなかでお話されていたドキドキ、ワクワクの仕組みがあると、潜在的な消費性向に大きく影響を与えることが出来ると感じました。
- 報酬系と罰系をどう消費行動に結びつけるか、という考えから新しい企画検討をすることができた。
- どういったロジックで、消費行動に結びつくのかよく理解できたのももちろんだが、商材によって消費までに結びつく脳内のロジック、また感じさせる感覚が違うというのは、非常に勉強になりました。日々のビジネスにおいても、何を、どこを刺激して、消費に結び付けさせるのかは自然にやっている部分もあれど、今回学んだ知識を意識的に考えた上でビジネスに取り組むと、また新しい気づき・ヒントを得られるのではないかと感じました。今後も意識的に考えて取り組んでいこうと思いました。
- 消費行動に直接影響のある脳の働きということで非常に興味深い内容でしたが、脳の活動に関するベーシックな知識がきちんと入っていない私の脳では処理しきれず難しかったです。自分自身の脳がすごく活性した回でした。
- 予期しなかった報酬により脳内が活性化するなど、何となく感じている現象を、神経伝達物質や脳内の活性部位との関係性に基づいて分かりやすく理解できました。1人1人に応じて報酬系と罰系のバランスを保つことは、消費者だけでなくメンバーの行動変容にもつながると感じました。
- 咀嚼の効果やメカニズムを伺えたこと。大変参考になります。
- 神経伝達物質についての理解が深まりました。とくにドーパミンについては「快楽物質」の依存症につながる側面しか知らなかったので、「やる気/元気」を生み出す作用があることを知り、勉強になりました。また、この知見を仕事にも活かしていきたいと思います。さっそく日経MJ(12/20)掲載の村田先生の記事も社内でシェアさせていただきました。こういう情報も理解を深められるので助かります。
- 代理で出席したという経緯もありますが、まったく知らないことばかりで、しかしながらドーパミンが放出されるタイミングの具体例など、身近にわくわくするタイミングだと頷かされる事柄も多かったです。
- 人の行動に大きな影響を与える、脳の報酬系と罰系が作用するメカニズムが何となく理解できたため
- 脳に対して報酬刺激と罰刺激で人間の行動が変容することは、体験的に分かっていたが、科学&客観的に説明頂きよく理解できました。
- 概略だが体系的に脳内の伝導・伝達等に関し、理解できたこと。および世に出ている脳に関する情報等に間違った認識のものが多いことが理解できた。
- 今の開発の課題を解決させるヒントになる内容であったため。
- いつもの定例会よりも、ビジネス活用事例、また、ここに活用されているのではないかという、先生の仮説(解釈)も含め、実践的であったこと。例えば、ドーパミンが多く放出される旅行企画と、投資セミナー等の組み合わせなども検討できると感じました。
- 脳内神経伝達、特に報酬系・罰系の仕組みが複雑で理解が難しいと思っていたところ、非常にわかりやすくご説明いただいてとても理解が進みました。
- fMRIでは神経伝達物質が放出されたかどうかまで分からない中で、動物実験の結果をベースに人に当てはめているということを確認できたから。報酬の種類によって線条体のドーパミン受容体の賦活箇所が異なることを確認できたから。
- ドーパミンニューロンが活性化し脳内にドーパミンが放出される条件の説明は大変、今後のビジネス検討のヒントとして大変有益でした
- 報酬や罰といった神経伝達物質によってなされており、それらが刺激が消費につながるメカニズムが理解できたことはよかったです。
- 人の意思決定にとって重要な報酬系、罰系の概論について理解できた。行動変容、行動継続などの困難課題に対して、何を提示できればいいのかというヒントを頂けた。
- 報酬系、罰系について理解が深まりました。社内の人財評価や育成面での活用のヒントを得ることができたため。
- ドパミンが報酬そのものであるかどうかは5分5分の印象を持っていましたが、現在の潮流は報酬そのものではないという見解が優性と分かったのは大変参考になりました。
- 報酬系については、様々なニーズがあるので改めてお話を伺えて参考になりました。
- 人間が行動する時の大きな判断基準ポイントとして、報酬や罰があるので、新規事業に向けては考える必要があると思う。
アイスブレイクが有用だった理由は?
- 面白いお話でしたが、非常に難しいお話でもあったので、村田先生のご質問とその回答は理解を深めるのに大変役立ちました。
- 筒井先生の講義ではっきり理解できていなかった部分が、村田先生からのご質問→筒井先生からのご回答の方式により正確な理解へとつながった為。
- 根本的な質問を聞いてもらえたため。
- グルタミンやガンマアミノ酸などの経口摂取の効果について、また、ドーパミンが多すぎると焦燥感に陥ること、快楽物質ではないといった発言の意味など、村田先生のアイスブレイクによりお聞きできたお話と思いました。
- 脳に直接働きかける、作用する食べ物はほとんどないことがわかった
- 不明点を丁寧に質問頂き疑問点が解消された。
- 脳内の構造や、消費に行きつくまでの仕組み等、非常に専門的な部分も多かったと思います。その中で、非常に噛み砕いて理解を深められる時間でした。
- わかりやすく説明していただいたことで理解を深めることができましたが聞きたい質問も答えてくれてしまったので質問をするのが難しかったです。
- 達成型の消費例におけるドーパミンが放出される3条件との関連がより明確になり、一連の消費においても初期、ある程度身についてから、さらに上を目指す場合と段階を追って条件も異なってくることが分かりました。
- 村田先生が必要と思われる重要事項を補足していただけるから
- 意見交換のウォーミングアップにつながるから
- 何となく判然としていなかった部分(GABAは脳に運ばれるのかなど)を、きめ細かく取り上げて質問して下さって、とても参考になりました。
- 講義中に疑問に感じた点、そのものについての話が出たため
- 自分が認識していなかった不明箇所が明らかになって良かった。
- 質問視点が明確であり、うまく参加者誘導をされている点
- 講義内容の理解が深まったため。
- 経口摂取では効果がない。前頭連合野で報酬を区別するため記憶が重要であるということ→よい思い出が多い方が、人は幸せ?それとも、経験や記憶が少ない方が新鮮な喜びになる?(これは、新たな疑問です。)ドーパミンは学習機能に関係するといったことが、初めにわかったため。
- 講義中疑問に感じたところを的確にフォローいただけたと思います。
- 気になっているけど質問しない様な所を補ってもらえた。
- 味の素とグリコの例は、大変参考になりました
- 理解の曖昧であった箇所について質問いただき理解が深まると同時に難しい個所についても認識を深めることができたから。
- 講義内容の理解が深まった
- 気が付かない点について質問していただけたため。
- 理解を深めるための的確な質疑だったかと思います。
- 学術面の補足は、いつも助かります。
- 聞き漏らしを確認でき、参加者の目線を合わせることができる。
グループトーク、グループ質疑が有用だった理由は?
- 皆さんの関心ポイントなどがわかり参考になった。自分とは異なる視点の質問が多かったので。
- 講義内容に関するディスカッションにとどまらず、各々のビジネスにおける顧客の消費行動を報酬系・罰系の事例を挙げてより広がりのあるディスカッションができた為。
- 他業種の方の注目ポイントが共有できるため。
- 他業種の方がかかえる消費行動についての悩みがたくさん聞けた
- それぞれの職種によって罰系・報酬系による行動をどう生かしたいと考えているのかがよくわかり参考になった。
- 今回は人数も5人と多く、それぞれ他業種の方が揃い、非常に活発な意見を交わすこともでき、各々の考え方が非常に興味深かった。他グループの質疑についても、非常に参考になるヒントがちりばめられていて、もっと他の方ともお話をしていきたいと思いました。
- 今回は脳活動の計測を日常的にしている方が複数名いらっしゃったため、大変心強かったのですが、リーダーにも関わらず自分の理解がついていかず、ご迷惑をかけてしまいました。理系脳と文系脳をつなぐことの難しさを感じたという意味では非常に有効でもありました。
- ドーパミンは瞬間的/持続的、また、リスク回避型/選好型の作用があり、状況や個人に応じた行動変容の促し方を考慮する必要性を認識しました。
- 質問について掘り下げているうちに理解が深まったり、新たな視点を得ることができるから
- 私が加わったチームは保険業界や広告業界などやはり異業種の方々だったのですが、共通して気になっていることもあれば、業種ならではの質問(糖尿病予防の啓蒙には報酬系の刺激も必要かなど)もあり、参考になりました。
- NeUの方と同席できたので、脳測定に関する話が聞けたため。
- いつもながら、全く違う業界の方の問題意識の視点を知ると。見方が多角的になれること。
- 関わっている業種により、質問の切り口がことなったため
- 講義内容の理解が深まったため。
- まさに、富裕層シニアを対象とした、旅行会社の方と同グループだっため、今後、何かコラボレーションできそうな可能性を感じました。
- 自分では気づかなかった視点があり、参考になりました。
- 報酬系に人種差はなく文化差であること、ドーパミンには瞬間と持続の2つあるという話を聞けたから。
- 自分にはない視点で質問されるので、視野が広がり、毎回勉強になります。
- 異業種の方と話しバックグラウンドも違う中でのディスカッションとなり、異なる視点からのアプローチを知ることができたこと。
- 気が付かない点について質問していただけたため。
- 異業種の方の発想に触れる貴重な機会であったため
- かなり真面目な質問をしなければと感じる方もいて、質問の幅が狭くなっている気もします。
- 多くの質問を行いたいので、他の班の質問を聞けるのは大事。
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