約100年も信じられてきた身体概念を修正

〜運動するときの「心の中の身体」は一つではない〜

SAカレッジにもご登壇の松宮一道教授によるプレスリリースが発表されています。
(以下抜粋)

【発表のポイント】

  • 運動時に心の中で感じる身体(「心の中の身体」)は、約1世紀にもわたって一つであるとされてきたが、複数あることが判明
  • 一つの運動(手の動きなど)だけではなく二つの運動(目と手の動きなど)を同時に行うことで、運動の種類により「心の中の身体」が異なることが明らかになった
  • 運動障害を引き起こす「心の中の身体」の異常を可視化する新しい方法の開発につながる

【概要】

運動機能障害を有する患者は、心の中で感じている自分の手や足に異常が生じており、「心の中の身体」の回復が運動機能障害を克服する鍵を握っています。

「心の中の身体」とは約1世紀前から存在する古い身体概念で、脳内に一つだけ存在し、すべての運動に対して共通に用いられると考えられてきました。

東北大学大学院情報科学研究科の松宮一道教授は、「心の中の身体」が一つではなく複数あることを明らかにしました。この研究成果は、従来の「心の中の身体」概念に修正を迫る画期的な成果です。本成果により、運動の種類(例えば、目の動きと手の動き)に応じて「心の中の身体」が異なることを明らかにし、運動機能障害の新たな診断技術の開発に貢献するものと考えられます。

本研究成果は『Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America (米国科学アカデミー紀要)』の電子版に2022年1月19日に掲載されました。

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