SAC東京4期コースⅠ第7回月例会 参加者の声

12月20日、SAC東京コースⅠ第7回月例会 参加者の声


12月20日、SAC東京4期 第7回月例会開催されました。講師は、大学院生命科学研究科 脳情報処理分野筒井 健一郎教授。講義テーマは「脳内の「報酬系」「罰系」は消費行動にどう影響するか?」でした。

私たちの脳の神経ネットワークには元気やる気を感じさせる「報酬系」と、恐怖不安を感じさせる「罰系」があります。また、これらの働きに関わる脳内物質が、ドーパミンやセロトニン等のモノアミンと呼ばれる物質です。

近年、これら「報酬系」「罰系」が、人の行動に対して様々な影響を与えていることがわかってきました。

ビジネス現場では消費者の潜在的な消費性向を理解し、購買行動を理解することが不可欠です。そのためには脳内の「報酬系」「罰系」の仕組みの理解が極めて有用です。

今回は、複数の消費行動事例を取り上げ、脳の「報酬系」「罰系」が、どのように働くのかを事例を踏まえてお話しいただきました。

参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。


ご意見・ご感想(抜粋)

講義が参考になった理由は?

  • ドーパミンやオキシトシンなどに関し世の中で広がっている曖昧な情報を分析、整理することができた。
  • 脳に於ける報酬系と罰系はともに行動のきっかけとなり(明確なお話はありませんでしたが、罰系よりも報酬系の方が癖になる(習慣性)可能性が高い?)、そのことを念頭に置いた商品(サービス)開発が重要であることを学ぶことができたこと。
  • 自分たちがお客さま、社員に対して行っていることの背景が少しですが理解できたように感じます。不安訴求の強い保険業界ですからこそ、お客様にはライフプラン、豊かな老後等のあかるい将来を推進してましたが、これは報酬系のアプローチをしているということがわかりました。一方で動物はいつも不安と恐怖があるというお話をお伺いし、セロトニンが果たす安心、やすらぎ効果の重要性を認識しました。神経伝物資のコントロールはビジネスとして将来性のある分野と感じました。
  • 神経伝達物質が様々な日常の場面で放出され、感情や社会性にまで関わっていることが理解できたため。
  • 脳の神経伝達物質については以前より興味がありましたが、報酬系と罰系という概念を知り、これをビジネスに生かすにはどうしたらいいのかという視点で学ぶことができました。人間には「痛みを避けて快楽を得る」という本能があるが、これも脳内物質で説明できるということが分かりました。
  • 脳内ネットワークの最先端の知見や測定手法を知ることができ、また、業務への具体的な活用法も深められたため。難しい内容も、具体的な事例を上げて頂けて理解しやすかったです。
  • 脳の構造、働きの理解から、消費者の無意識下の思考を理解し新たに需要を喚起するアプローチに関して知見を得ることができた。
  • 報酬系、罰系についてはビジネスを考えるうえで重要な観点であると感じたため
  • 大変興味深く、今後、シニア向けのサービス開発の際の参考になると思いました。お化け屋敷の理屈も応用したいです。また、シニアがお金より生き甲斐重視という推察も全く同感です。
  • 脳内の情報伝達において調整的な役割を果たしているモノアミン系が、「報酬系」と「罰系」に対してどのように機能しているのか理解できた。その上で、日常生活でのどのような行動が脳内の神経伝達物資を増やすのか、「報酬系」、「罰系」に分けて示唆いただけたので、例えば介護施設で提供するサービスや住環境提供、介護職員へのアプローチを考える上で勉強になりました。
  • 神経回路の伝達にかかわる物質の位置付けを、音楽に例えた事例(グルタミン酸・GABAはメロディ、モノアミン系(調整系)は速度・強弱)や達成型消費の事例としての「ラ〇ザ〇プ」、ゴルフのスコア、罰系を利用したビジネスの事例として「バンジージャンプ」「コメダ珈琲」など非常にわかりやすく解説いただきありがとうございました。
  • 報酬系・罰系の脳の仕組みの基礎から身近な生活への応用例が取り上げられた講義で、内容を理解しやすかったです。また、脳の仕組みをうまく利用、刺激することにより、ビジネスチャンスが広がる可能性を感じました。
  • 報酬系と罰系の仕組みとそれを消費行動に応用する例も具体的に紹介していただけたことで、とても理解しやすく、自分の活動領域での活かし方を考えやすかった。介護領域で働く理学療法士として、今後の利用者の運動アドヒアランス向上などに応用できるようにしたい。
  • ドーパミン、セロトニンが人の行動に及ぼす影響力の大きさを知りました。また、その仕組みを活かした製品・サービスの企画開発を始めたいと思いました。
  • ヒトの本質的な性質の部分、報酬系、罰系での脳の影響について理解を深めることができました。
  • 今回はシニアの住宅を扱っている身として、報酬系に関する学びをどう健康な生活に活かすかの観点で、最初から最後まで興味が途切れませんでした。
  • バンジージャンプをする人の理由がよくわかり、これを応用させた何かを作ってみたいと感じました。
  • 報酬系、罰系という考え方が理解できた。
  • 「報酬、罰、社会行動」それぞれの機能や増やす条件、ビジネス面での実例などから、まさに「予期していなかった嬉しい出来事」として自分なりに理解することができ報酬を得た感情となりました。資料に紹介されたビジネス例以外にも、「これもそうかな」と思われる例など、考察を拡げ活用できそうなアイデアが浮かびます。ありがとうございました。
  • 科学的には難しい内容かと思いますが、素人にもわかりやすく説明いただいたので、実用例含めて大変参考になりました。
  • 講義の最後に今流行のQueen「ボヘミアンラプソディ」の事例があったことにより、今回の講義内容がぐっと身近になった。
    この映画にはまっている自分をなぞらえながら、あらためて資料を読み返してみた。新奇性と親近性。年配者が好むといわれている親近性を街づくりの要素や商業施設などにどのように取り入れられるのか、ハレとケの場面を考えながら検討してみたいと感じた。
    まちづくりの場合、コミュニティが大事であると言葉では言うが、先生の講義にある「報酬系」「罰系」を念頭にしたコンテンツがないことには魅力的なコミュニティは生まれないと思われる。また、直近で開発しているシニアに特化したシニア住宅には本講義の内容をフィードバックする予定だ。
  • ドーパミン細胞が働く報酬系は経験によらず誰に対しても同じように働くという点、腑に落ちないところはありましたが、とても参考になりました。

アイスブレイクが有用だった理由は?

  • ビジネスを検討する際に有益なヒントについて講師に質問してもらえる点は助かる。
  • 講義内容を身近な事例を交えて、とてもわかり易く解説いただきました。
  • 先生の話をまとめていただくことで理解を深めることができた。
  • 言葉や説明の意味を分かり易い言葉で理解することが出来たため。
  • 今回の村田特任教授のアイスブレイクは、特に聞きたいことを聞いてくださった。特にコメダ珈琲の補足やトリプトファンについてのご意見は参考になりました。
  • 聴衆の視点から、要点を明らかにしつつひも解いていただけ、講義中に理解が追い付かなかった点を解決できた為。
  • 不足していた情報を十分に補うことができました。
  • 脳機能を消費行動につなげて提示いただけたので、現業で使える(かもしれない)アイデアがいくつか得られた。
  • 理解が及ばなかった点も、村田先生と筒井先生のやり取りの中で、わかりやすく解説いただけたため。
  • 今回、科学的データに基づくお話しが多かったので、改めて内容を理解、把握する上でアイスブレイクが有益でした。
  • 講義の中で難しくて理解できなかったことを、アイスブレイクで解説いただき大変有用でした。
  • キーとなる内容の要所要所について、補足説明や再確認として触れて頂き、疑問に感じた部分の補足や内容の理解に繋がりました。
  • 講義内容の整理が出来たため
  • 自分では気づかなかった視点からの質問で、気づきがありました。
  • 身近なものに例えていただけたことで、より理解につながりました。
  • 毎回の事ですが、アイスブレイクで自らが興味を持った点や疑問を感じた点以外のやり取りがされることで、整理が進みます。
  • コメダコーヒー店の仕切りの作り方など、参考にします。
  • ポイントがわかりやすいので、すっきりします。
  • アイスブレイクのお陰で、不慣れな学術的な内容をビジネス的な視点に置換し考察頂ける事で、モヤっとしていた点が晴れるように理解でき、記憶に留める事が出来るようになります。ありがとうございます。
  • 説明を聞いてわからなかった点や、自分には無い視点での質問があり、大変役立ちました。
  • ドーパミンが放出される場面を具体的な事例をあげてくださったことにより(宝くじ)わかりやすい理解につながった。村田先生のアイスブレイクは講義内容のおさらいをする意味でもとても有益である。
  • 「親近性」と「新奇性」の区分となる年齢は「40代以上」と「30代まで」で分かれるという点、消費者へのアプローチの参考となりました。

グループトーク、グループ質疑が有用だった理由は?

  • 異なる背景を持った人間の発言を聞き、それを正しく理解するための質疑応答は役立つ。
  • グループ内で積極的な意見があり、それを質問し回答を得ることができて有意義であった。また、他のグループの質問を伺うことで、物事に対する多様なアプローチを理解できた。
  • 異なる業界の皆さんの様々な切り口での意見や疑問点を拝聴することが出来たので。
  • みなさんから、私の気づかなかった疑問点を指摘されていたので、刺激を受けました。
  • グループ討論を介して、他分野の方々からご意見を伺え、さらに、ざっくばらんに会話しながら考えを深められたため。
  • いつものことではありますが、全く異なる業種のかたの疑問・質問・それらへの回答から、改めて気づく点が多いので。
  • 自分では気づかなかった視点から質疑応答がなされたため。
  • グループトーク、特にグループ別質疑で、幅広い分野からの議論が多く出来たので、実際の現場での展開を考えるヒントをもらえました。
  • 毎回ですが、異なる業種・業界の方々、また個人のそれぞれの違った着眼点を知ることができます。
  • それぞれの立場や業種における課題や関心事などに対して、報酬系・罰系を生かした課題解決や取り組みの可能性について、話を聞いたり、意見交換などできたことが有意義でした。
  • 解剖学、生理学等の基礎を学んでいない方にとって、やや難解な内容も多かったようで、グループトークが活発な意見交換となりきれなかった。
  • 自分では気づかなかった視点からの質問で、気づきがありました。
  • 自分では考えもしなかった事柄や別業界の方ならではの質疑があり、大変有効であったと思います。
  • なかなか質問が出にくい講義もあったのですが、今回は報酬系と罰系ということで、自らがイメージしやすかったのもあり質問が多くでて、やり取りがとても活発でした。
  • GABAなどの商品が、経口摂取による効果がない点。
  • 他業界の方の視点、考え方が参考になりました。
  • 現状でも、他業種の方々の多様な視点による質問や理解の内容に基づく討議のおかげで自身の気付きが増えることが、とても楽しく有益な時間と感じています。
  • 時間が短いこともあり質問の整理がメインとなっていますが、講義内容の理解をもとに「こんなことも出来るんじゃないか」的なワイガヤ形式でグループトークを行い、ビジネスの種になりますか?(質問≒提案)的な発表でも、おもしろいのではないでしょうか。
  • 自分には無い視点での質問があり大変参考になりました。
  • ビジネスシーンのハグやシェイクハンドなど、からだのふれあいはオキシトシンを増やす行為であるはずだが、生活習慣や文化的な背景により、オキシトシンの増加に必ずしもつながらないということがわかった。このことからも、「報酬系」「罰系」を考えるにあたり、各人の特性や性格かという要素はきちんと把握していなければ期待する効果は得られないのかもしれない。
  • オキシトシンを生合成する原料を含む「人付き合いが苦手なあなたのための○○」という食品が作れたら、面白いと思いました。

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