SAカレッジ22年度 コースⅡ 第3回月例会質疑セッション 参加者の声
坂井 信之 教授「消費者はどのようにしておいしさを感じているのか?」
2022年6月21日、SAカレッジ22年度コースⅡ第3回月例会 質疑セッションが開催されました。
講師は、大学院文学研究科心理学研究室 多感覚情報統合認知システム研究分野、坂井 信之(さかい のぶゆき)教授。講義テーマは「消費者はどのようにしておいしさを感じているのか?」でした。
冒頭、苦味の感受性についての解説がありました。「苦味に敏感なほどビールが好きである」という話から、「感覚というのは使わないと研ぎ澄まされない」という話が印象的でした。また、「満腹感が見た目で変わる」や「健康的かおいしいかという評定に関しても目で確かめる情報が大事になってくる」という食べ物にもあるルッキズムに関する話、農林水産省の統計に基づいた「コロナ禍による食の変化について」など、密度の濃いトピックスがいっぱいでした。
最後に「食べるということは、自分の口を使うことで、客観的な話が抜きになり主観的になってしまう部分もあると思います。食べ終わったときに「今日はこの香りがよかったよね」「あの食感が非常によかったよね」と思い出して、味覚ということで全部解決せず、それ以外の部分にもあえて注目してからその味を、一緒に食事をした人と共有することで、コミュニケーション能力も上がるし、自分の味覚の味わい方というもの研ぎ澄まされていくので、ぜひ毎日の食事・一日三回の食事を有効に使っていただければと思います。味わいは一生変わっていくものですから、ぜひ変化を楽しみながら毎日生活していただければいいなと思っています。今日はどうもありがとうございました」という言葉で締めくくられました。
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