スマート・エイジングの思想をビジネスに活かすプログラムが始動

5月20日 介護ビジョン 地域介護経営 6月号 TOPICS

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介護ビジョン 地域介護経営 6月号に、スマート・エイジング・カレッジ東京の記事が掲載されました。

(以下、介護ビジョン 地域介護経営 6月号より転載)

東北大学スマート・エイジング学際重点研究センターは、4月11日からシニア向け事業専門家「エイジング・サイエンティスト」を養成する東北大学スマート・エイジング・カレッジ(SAC)東京第四期のプログラムを開始した。プログラム参加者は、シニア事業を展開している企業約60社の新事業開発担当者。

参加者は全10回の月例会などの活動を通じて、生体防御システム、予防予測医学研究、認知脳機能研究、人間福祉工学研究、加齢経済社会学研究、シニアビジネス・社会実装の6つの部門について学ぶ。

これにより、同大学が長年研究を続けてきている最先端の生命科学研究の知見を、全体包括的に把握し、学んだ内容を各社が手がけているシニア事業に活かすことをめざす。

月例会第1回目は、同センター長の川島隆太教授が登壇し、スマート・エイジング概論について講義をした。川島教授は「スマート・エイジング」という考え方について、「加齢は退化」といった伝統的な老化の概念や、「年をとることは醜い」といったアンチエイジングの考えとは異なると解説。

「加齢とは人間の発達であり、90歳の人が95歳になったときに『成長した』と言えるような社会をつくることが、スマート・エイジングの思想の根底にある」と強調した。

なお、スマート・エイジングの度合は、①認知的側面(脳がきちんと働くか)、②情動的側面(自分自身の感情を含めて健康的でいられるか)、③身体的側面(身体は健康か)、④社会的側面(杜会としっかりかかわれているか)の4つの要件の総和により、高齢者の知恵が活かされ、生活の質(QOL)が保たれた状態で定量評価できる。

そのほか、朝食をとる習慣が学力や年収に与える影響、テレビやスマホの使用と脳の関係などを、エビデンスをもとに説明。

ある事象が起きた際に、脳内ではどんな変化が起こり、それは何によってもたらされているのかを科学的に見る重要性や、脳科学から得られた知見をビジネスに落とし込むアイデアなどを示した。参加者からはコミュニケーションツールとしてのスマホの役割や、IT教育の意義などを問う発言があった。

同大学の村田裕之特任教授は食事と脳機能の関連性に触れ、「脳機能の観点から糖質の重要性を語っている人は少ない。商品開発をするうえでは、このような観点も活かしてもらいたい」と参加者に呼びかけた。さらに、視野の広い目をもち、学び続けることで、エイジング・サイエンティストとして成長してほしいと鼓舞した。

川島教授は、スマート・エイジングを学ぶことで、「技術を使うだけでなく、脳科学などを理解して、使いこなす力を身につけること」を期待していると述べた。

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