アンチエイジングではなく、スマート・エイジング
JP総研Research 2015年3月第29号
日本郵政グループ労働組合 JP総合研究所が発行するJP総研Researchの最新号に「アンチエイジングではなく、スマート・エイジング」と題する記事が掲載されました。記事は本SAC東京講師の村田裕之東北大学特任教授が寄稿したものです。
内容は村田特任教授が日頃より各所で講演している「自分らしく元気にいきいきと過ごすための7つの秘訣」の抜粋版になっています。
「アンチエイジング」の意味
私が講演などで「アンチエイジング」の意味を尋ねると、たいてい「若返りの技術」とか「年をとらないための方法」という答えが返ってきます。果たして正解はどうでしょうか。「エイジング」は、英語でageing(米語ではaging)と書きます。ageは「年をとる」という動詞、ingは動詞の進行形です。したがって、エイジングとは「年をとっていく、齢(よわい)を加える」という意味です。日本語では加齢と言います。
エイジングは、受精した瞬間からあの世に行くまで、高齢者だけでなく、すべての世代の人が生きている限り続きます。つまり、エイジングとは生きていることの証しです。一方、アンチは英語で否定を意味する接頭語です。したがって、アンチエイジングとは、生きていることの否定。つまり死ぬという意味になります。若返りの逆です。
「スマートエイジング」という言葉
私の所属する東北大学加齢医学研究所では「スマート・エイジング」という言葉を提唱しています。スマートは「賢い」なので、スマート・エイジングは「賢く齢を加えていく」という意味です。
年をとるにつれ、私たちは体や心などがいろいろな面で変化します。こうした変化は私たちにとって辛いことが多いのが現実です。しかし、そういう変化にもっと賢く対処する生き方を選びましょう。そして、それを考え続けることで、私たちはもっと成長しましょう。そういう意味合いを込めたのが、このスマート・エイジングという言葉なのです。
以上、記事前文より。
記事の項目は下記のとおり
脳と運動器維持、介護予防が重要
筋トレを実行する
前頭前野を鍛えて認知症予防
仕事を通じて年金以外の収入を得る
誰かの役に立つ
具体的な目標を持つ
元気なうちに情報収集
情報が欲しければ自分から発信
自分らしく生きるには
学び続ける勧め
タグ:スマート・エイジング, 健康寿命, 加齢医学研究所, 村田裕之
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