SAC東京4期 AコースⅡ第4回月例会 事務局レポート

消費者はどのようにしておいしさを感じているのか?

8月23日(木)開催のコースⅡ第4回月例会講義の事務局レポートです。

文学研究科心理学研究室の坂井信之教授が「消費者はどのようにしておいしさを感じているのか?」をテーマに笑顔でご登壇です。

ここ数年の間だけでも、香り(ニオイ)に対する感じ方が変わってきたことから講義は始まりました。確かに生活の中のニオイに対する消費者行動は変わってきました。

自己紹介の中で、和食が世界遺産になったのは、「放っておいたらなくなるモノだから」と、学生に和食を理解させる活動の話を紹介します。しかし、若者だけではありません。私たちは「和食」を正しく理解できているのでしょうか。考えさせられる参加者たちでした。

消費者が「おいしい」と思い、「手に取ってくれる」商品とはどのようなものか?

経験や信念に一致することであると学びます。マズローの欲求5段階説で消費者の欲求を考察しました。生理的欲求、安全欲求(お腹を満たし、食べ慣れているモノ)の開発では古い。欲求は成長し、愛と所属の欲求、承認と尊重の欲求(ブームや人に自慢できるモノ)を求めていることには納得です。

「昔からやっているという理由で、本当のニーズを受け入れられないのではないですか?」の言葉にドキッとさせられた参加者もいたようです。

食のトレンドはどのようになっているのか?次の「食」はどこへいくか?

心理・文化・社会を見ていくほうが良いと、モノ中心からヒト中心への考え方を学びます。

「ここ20年で大きく変っていきます。本気で考えるのであれば、人生の歴史を考えながら正しくマーケティングすることが必要です」と、坂井先生からのエールです。この考え方は全ての業界に必要でしょう。

「おいしい」とは?

おいしいものは存在しないが、人がおいしいと感じるものはある。

・「脳がダマされた」結果としてのおいしさ

ヒューリスティック思考、消費者がどこで決めるかを知らなければなりません。

・楽しく食べる=おいしく食べる
・顔と目がポイント(パッケージ)

おいしさは消費者の頭の中にあるのです。

味覚

・5基本味(甘味、塩味、酸味、苦味、旨味)は生命維持に直結する意味を持つ(やみつきもその一部?)
・味覚は内蔵感覚の一部ともいえる
・コク・キレ・のど越しなどまだよく研究されていないことも多い

感覚器官は、与えるモノ、受け取るモノがあり、脳に伝えることで味覚となります。味蕾に検証されなければ「味覚」ではないのです。

50年前の舌の域値の検査では、甘味、苦味、酸味、塩味とも舌のどの場所でも同じように感じました。甘味は舌先で感じるなどと誤解された情報が広まっています。これから先、まだ知られていない味も出てくるかもしれません。

味覚の官能評価

一番美味しい塩分濃度は0.8〜0.9 %。しかし、醤油の香りを付けると減塩できます。薄味でも味がするものです。旨味を活用している高齢者施設も増えました。

高齢者においしく食べていただくためには?

会場からアドバイスを求められました。「理想その人が食べてきた品であることです。食事が変わると表情も良くなり、発言も出てきます。誕生日だけでも良いので叶えて欲しいです」と丁寧に答えてくれる坂井先生でした。

以上

 

 

 

 

(文責:SAC東京事務局)

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