SAC東京第1回産学連携フォーラム 事務局レポート

SAC東京第1回産学連携フォーラム 事務局レポート

2018年7月26日、産学連携フォーラムを開催いたしました。

村田特任教授から産学連携フォーラム開催の主旨説明を以下の通り行いました。

超高齢社会が進むと健康志向が高まり、スマート・エイジングのニーズも高まります。しかし、一社だけで手を打つことができにくいときに企業間の提携や大学との連携が必要になってきます。

自社のビジネスの視点だけではなく、他社の動きを知りつつ全体を包括的に把握することは月例会で学んだことを補完しつつ、それらを社会実装へ向けるために有意義なことです。

フォーラムは以下の3部構成です。

【第一部】川島教授による講義

「スマート・エイジング研究最前線」をテーマに川島隆太教授の登壇です。今まで学んできた基礎的知識の確認をした上で、最新の研究成果を学びました。

前頭前野の機能をコンピュータに置き換えて考えます。情報処理の容量・速度が大きく速いことが良いコンピュータの条件です。

情報処理速度訓練の効果として、大人のドリルや任天堂アプリは、根を入れなくても、年齢に差なく効果が確認できました。そして、頑張るとよりアップすることも明らかになりました。

かつて、心理学で分かっていたことを、脳の変化として明らかにしたのです。

■脳を鍛えて安全運転技能向上

高齢者の交通事故が問題となり、免許を取り上げることが論じられています。確かに高齢者の死亡者の割合は増えていますが、実は、若者が運転しなくなったために増加した割合なのです。高齢者の死亡事故件数が増えている訳ではありませんでした。データの見方を間違ってはいけません。

高齢者の運転免許証自主返納を美談にする人も多いですが、川島教授は「これでスマート・エイジングか」と、自身の想いを語りました。田舎では車がなければ生活できないことを、東北に住む先生は実感しています。

■安全運転行動の3要素

認知・判断・操作が大切です。よって、前頭前野の機能を鍛えれば安全運転能力も向上するという仮説ができます。

安全運転脳トレを開発し、60人の健康な成人に6週間のトレーニングを行った結果、運転能力の向上が証明されたのです。このように、加齢で運転能力が落ちた時、免許証を返納するより、トレーニングして能力向上を図る方が、より正しいスマート・エイジングであるという話に、参加者たちは大きく頷いていました。

■読書で脳トレ

読書中の脳活動が良いことはわかっていました。小学生の調査研究で、読書習慣があるほど、言語関連の白質路の神経束の白質統合性と言語理解能力の発達が高く、またその後のそれらの発達も促進されることが分かりました。

■スマホで脳破壊

読書とは逆の効果が研究で分かっているのがスマホです。インターネット利用時間と脳発達の関係を3週間前に論文発表したそうです。

仙台市在住5歳〜18歳の224名の脳発達を、3年間、MRIを用いて計測しました。それによると、インターネット使用頻度が高いほど、脳全体の発育が悪くなっていたのです。

会場の空気が変わりました。参加者全員がインターネット無くしての仕事・生活ができない現状です。

スマート・エイジングをスマートフォンが破壊する事が分かりました。「だからこそ、脳のデトックスが必要なのです」というミッションが投げかけられて講義は終了しました。

【第二部】参加企業による商品・サービス紹介ピッチ

発表企業8社と発表者、テーマは以下の通りです。

1.株式会社チカク梶原健司様
テーマ「シニア向けIoT『まごチャンネル』のご紹介」

2.株式会社未来企画 福井大輔様
テーマ「医食住と学びの多世代交流複合施設アンダンチ」

3.富士フイルム株式会社 佐藤圭吾様
テーマ「富士フイルムの機能性食材を活用した価値共創のご提案」

4.株式会社NeU 吉田慎司様
テーマ「脳活動計測を活用したマーケティングへの応用」

5.株式会社星和ビジネスリンク 池口武志様
テーマ「人生百年時代の自走人生へ!」

6.スターリジャパン株式会社 大谷悟様
テーマ「歴史と健康の町づくり計画(橿原市今井町)」

7.パナソニック株式会社 波多江智之様
テーマ「パナソニックみまもり安心サービスのご紹介」

8.NECソリューションイノベータ株式会社 大塚俊一様
テーマ「次世代シニア市場創出活動のご案内」

村田特任教授がモデレーターを務め、発表後にアイスブレイクを行いながら進めていきました。

【第三部】グループトーク&発表・アドバイス

各発表者をリーダーとした8グループに分かれ、各発表における質疑、自社の連携、他社の連携の可能性をディスカッションしていただきました。

グループリーダーの発表に対し学術的な視点から川島教授が、シニアビジネスの視点から村田特任教授がアドバイスを行いました。

  

月例会等で学び実践していることを発表することで他社の反応を知ることができます。他社の発表や反応から超高齢社会におけるスマート・エイジング・ビジネスの方向を総括的に捉えるきっかけとなったフォーラムです。初参加企業の皆様に対しても参加を継続してきた企業の先進性は大きな刺激となったようです。

学びをアウトプットしバージョンアップを繰り返しながら、スマート・エイジング・ビジネスを実現していくために必要な「つながり方」があります。

その一つの実践の場がSAC東京の産学連携フォーラムです。

(文責:SAC東京事務局)

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