SAC東京4期コースⅠ第5回月例会 参加者の声

9月20日、SAC東京コースⅠ第5回月例会 参加者の声

9月20日、SAC東京4期 第5回月例会開催されました。

講師は医工学研究科、医療福祉工学、バイオメカトロニクス専門の田中真美教授。講義テーマは「触覚・触感技術による高付加価値製品の創出」でした。

田中真美先生は、ふんわり・やわらか感、サラサラ・ドライ感、ベタベタ感、しっとり感など複合的な触覚感性量の計測分野で極めて独創的な研究を進め、多くの成果を挙げています。

これらの成果は医療・福祉やヘルスケア分野での新たなテクノロジーとなり、得られた知見をもとにデバイス化し、産学連携で製品化につなげています。

今後、これらの研究は医療用ロボットなどの技術開発や、伝統工芸の職人技を
数値化して後世に伝えたり、医療・福祉分野での未熟者の訓練に活用したりなど、広範囲での応用があります。

今回の月例会では、こうした田中先生の研究最前線をご紹介いたしました。

参加された皆様からいただいたご意見やご感想を掲載します。

ご意見・ご感想(抜粋)

講義が参考になった理由は?

  • 触覚・触感は、聴覚や視覚が音や光の刺激に対して受け身で感覚器が反応するのとは異なり、作用・反作用の法則に支配されることから記録・再生技術の確立が難しいのだということがよく理解できました。その上で、田中先生の研究グループがいろいろな工夫をされて、その記録再生に取り組まれ、成果を上げられていることが素晴らしいと思いました。また、この分野の研究はこれからの遠隔医療の進展の中で、遠隔地に居る医師による触診(電気信号化した触感の物理的フィードバックの技術との連携)等も現実的になって来ると感じました。
  • 触覚という身近な存在でありながら、全くの未知の世界を科学で解き明かす、という非常に面白いテーマであった。
  • 触覚は、感知面積が多く視覚や聴覚など他の感覚と比べて老化を補えあえる
  • 触感が機械で計測できるようになりつつあるということに驚きました。特に医療への応用はビジネスの側面や若い医師の教育という面はもちろん、触診などの検査で見落とされることを防ぐことができ、大変意義のある研究であると思いました。
  • 現在の業務のなかで、使い勝手などの感覚的な話を数値化することがあり、先生が研究されている内容と似ていると感じたため。
  • 講義内容が専門的であり、とても詳しくご講義いただけたので、大学で行われている産学連携の研究内容について、深く理解できました。この講義内容を仕事に活用できるかどうかは業種にもよると思いますが、いずれの業種にしろこういった分野外の知識や現状を知ることによって、脳が刺激を受けて新しい発想につながることも期待できると思います。
  • 手触りなどの繊細な触感をヒトの感覚に近い形で評価でき、実際の商品開発に活かされている技術について知ることができて大変参考になりました。
  • センサー等の機器の特性等のウエイトが高く、文系の私のには理解できない部分がありました。前立腺がん等への活用については、身近なテーマであり、私にとっては触感というてものにリンクし、理解しやすかったです。
  • 田中真美先生のご研究されているセンサーは当社の開発部門においても有用なものだと思いますし、また、五感とくに触覚の研究から新しい研究領域や商品開発につながりそうな印象を得ました。今後の企業活動に適用できる多くの情報を得ることができました。得られた情報を社内の研究開発部門にフィードフォワードしたいと思っております。
  • 初めて聞く技術や事例が多かったので、大変勉強になったため。
  • 五感の中でも馴染みの薄い「触覚」に関して、既に深い知見が蓄積されており、また広い産業分野で活用が進んでいることを知り及ぶことが出来ました。
  • 日頃、何気なく感じている触覚に、それぞれを感知する受容器が備わっていることや、またその触感を客観的、定量的に判断する研究や機器の開発がなされていること。
  • 触感触覚による研究がこれまでも具体的な製品開発に結びついていることに驚いた。また、双方向の感覚であることについても改めての気づきを得ることができた
  • 他の感覚と異なり、触覚は大面積であり、それに日々助けられているという無意識の気づき。評価する方法が見つかり、それが活用されているという事実を知れた。そして、その価値は高くユニークであること(安売り禁止のお話)。今後、活用されるシーンが増えてくるのではないかという期待。
  • 自分の中では触覚とは“圧”という刺激に対する感覚との認識だったので、温度、痛みなども含めての触覚という捉え方はしていなかった。おそらく実際に評価検討する際には”圧”、”温度“、”痛み“等、個々の刺激ごとに行うと思うが、それぞれの刺激の複合的な評価が可能となれば、より複雑な感覚の評価、再現が可能になるのではないかと思った。その場合、人の手の探索行為がそれぞれ異なる動きとなるため、ひとつに統合することは難しいかもしれない。ご紹介していただいた事例など手触り感に特化の評価、再現は需要が大きいと思われるので、そうした評価が可能となる製品の上市が待たれる。
  • メーカーとの共同研究が興味深かった。
  • 「触覚・触感」など、今までまったく知らなかったテーマでの講義は、最初は戸惑いましたが、質疑応答が終わる頃には、産業応用の可能性をいろいろ感じることができました。まさに人の体をセンシングしたエビデンスベースでの製品やサービスを開発できる可能性が無限大ですね。とてもおもしろかったです。ぜひ機会あれば、いろいろご指南いただけますと幸いです。
  • 触覚・触感技術による触り心地の定量評価が、商品の品質安定化や改良に活用できる事例が非常に参考になりました。日常的に使用する商品に携わる身としては、シニアをターゲットとするかしないかに関わらず、商品開発への活用に可能性を感じ、有意義でした。
  • 業務上また個人的関心においても、人の感覚を定量値に置換し評価すると言う取り組みには、非常に関心があり今回の指先の触覚(感)の定量値化、およびその後の分析過程も大変参考になりました。
  • 触覚・触感技術の現状と、製品化への応用について理解できたため。加齢と触感との関係についてもう少しお話を聞けると良かったです。
  • 触覚を通じて、メーカーや医療として様々な視点での研究が進んでいくことで、私たち自身のQOLの向上につながっていることが理解できた。一方で、街づくりを考える上で、触覚・触感という切り口の視点は今までなかった。活かせるものはないかを考えてみたい。
  • 感触という感覚についてこれまで意識したことが無かったけれど、探査的行為を無意識に行い欲しい情報を得ていたり、視覚では判別できないものを感触では感じることができるといったことにより、改めて人間の凄さを痛感しました。相手や気持ちによって触り方も変わるし、人種や性別によっても感触が異なると思います。奥が深い分野であると思います。
  • 現在 触覚刺激からポジティブな感情を引き出せないかという想いで研究を始めようとしております。ですので、先生の活動内容は とても参考になりました。

アイスブレイクが有用だった理由は?

  • 今回の講義はやや学術寄りで、私達のような一般の受講生には難しい点もあったのですが、村田先生のアイスブレイクでわかりにくかった点の理解が進みました。
  • 講義の全体としては、技術系のお話しが多かったため、恥ずかしながら理解が追い付かなかった部分が多々あったが、村田教授がアイスブレイクを通じて、紐解いてくださり、ビジネス視点の結びつき等が明らかになっていった。
  • 講義内容について不明な多かったので、その解説いただく時間としては非常に有効でした。
  • 触感の客観化は、購入する立場では、ありがたいですね。
  • 講義内で理解しにくかった部分をきちんとフォローしていただけました。
  • 旧来の機械工学的アプローチでは、硬さや温度はデータ化出来るが、接触感は取れないという事が触覚センサー開発に繋がったという部分が興味深かった。
  • 村田先生も、今までにはなくアイスブレイクに苦労されていたのが伝わってきました。専門的な内容を、どのように我々に役立つようにかみ砕き、翻訳し、伝えるという大役に感謝しております。
  • 中々質問しにくい基本的な技術面のポイントをあらかじめ聞くことができたので、有意義でした。自分では思い浮かばなかった点も質問に出てきたので、講義の内容がとても分かり易くなりました。
  • 専門用語等が多く講義の中で理解できなかったことが多々あり、村田先生のアイスブレイクの質問にて、理解できたことが多々あったので助かりました。
  • 資料に沿ってわかりやすくリードして質問をしていただけたことから、理解が進んだため。
  • 基本的な質問をして頂いたので、多少は理解が追いつきました。
  • 講義は技術的な説明が多かったので、アイスブレイクによりクリアになった項目があったので有用ではあった。
  • いつもながら村田特認教授のアイスブレークは、われわれの学びを非常に丁寧に整理してくださります。感謝です。
  • 資料に表現してあることを、より分かりやすい表現に転換いただけたこと。他の講義との掛け合わせによるお話をいただけたこと。
  • 自分では理解している(いた)つもりで聞いていても、村田先生の視点での質問による気づきが多々ある。
  • 難しい内容だったので、村田先生のツッコミ質問で理解できた部分が多々ありました。ありがとございます。
  • 講義内容について、専門性が高く、研究事例詳細に関する内容が多かったため、立ち止まって解説を促す形で質疑をしていただけたことは不明点の理解と整理につながったため有用でした。ビジネスへの連携・活用を考察する上で、研究成果をどう捉え、どのような可能性があるかという点を踏まえてアイスブレイクをしていただけたと思うので、非常にありがたかった。
  • 田中先生の講義が専門的すぎてそのままでは理解できていなかったのが、村田先生のアイスブレイクでの丁寧な振り返りのおかげで概要や内容を理解でした
  • 毎回のことですが、講義の直後に”もやっとポイント”をクリアにしていただき、大変ありがたいです。講義の中ではあまり触れられなかった、ビジネスへの展開については、どの観点も大変参考になりました。
  • 講義で少し早く説明が進んだ部分の内容を、再度しっかり確認できたため。
  • 不得手な分野の講義だったため、田中先生の話を村田先生がわかりやすい視点でブレイクしてくださり、理解が進んだ。メーカー分野だけの話と感じたものが、アイスブレイクを通じて、街づくりのなかでもいかせるポイントがあるのではと思える点がうまれた(とはいえ、それが何なのか、到達はできていませんが・・・)
  • 田中教授のテクノロジーにより、夢のような世界の実現が夢でなくなると感じました。遠くにいる孫を抱くような感触を感じられる、有名レストランのメニューを食べているようか感触を感じられるといった世界が実現できるのではないかとわくわくしました。

グループトーク、グループ質疑が有用だった理由は?

  • 質問の集約の中で、それぞれの立場での、触覚・触感に対する考え方の違いがわかり参考になりました。
  • 他業種の方から、新しい視点での意見をお伺いできたので、参考になりました。
  • 他の業界の方の意見や考え方を聞くことは非常に刺激になりました。
  • 業界他社では、触感の客観化は、大きなマーケットであることがわかりました。
  • グループ内でも様々な疑問や期待があることが共有できたので、とても参考になりました。また、他グループの質問も意外なものもあり、違った視点の知見が得られたのでとても良かったと思います。
  • 企業・業種ごとに全く異なる質問がでてくるのがいつも新鮮で刺激を得ています。
  • 様々な業界の観点での疑問がわかり、勉強になったため。
  • 実用への展開がイメージアップ出来ました。
  • メンバーに素材開発に携わる方がいたので、技術的な疑問がグループトークの時間でクリアになりました。触覚、触感技術をどのように高付加価値製品の創出に結びつければ良いのか、悩んでいたが、グループトーク、グループ別質疑によって、道筋が見えたのでよかった。
  • 他業種の方の意見を幅広く聞くことができました。
  • 自分が感じ得なかった疑問を明らかにしてくださり、改めて気づきをえることができた。
  • ロボットでモノをつかむ、モノを認識するということは、触覚がなくても可能という話を聞けたこと。
  • 今回のテーマは弊社の関係する化粧品業界の事例が紹介されたこともあり、興味深い内容であったし、質問によって具体的な製品の名前まで回答いただいて参考になった。グループトーク、グループ別質疑も含め、連携前提の質問もあったが、意図的かもしれないが全体的にこの技術をどう生かそうか、手探り状態だったような印象を持った。
  • 他業種の方の課題が聞けた。
  • 難しい講義だったので、質疑応答でやっと理解できる点なども多かった。ありがとうございます。
  • 異なる業種・業態の方が、触覚技術の活用をどう捉えられるのか、多様な意見を伺えたので有用でした。(触覚というと主に手先で触った際の感覚を想起してましたが、食品業界における舌触りという観点でも非常に重要なファクターであるという点など。)
  • 自分が気づかない質問が出て理解が深まったから
  • 分野外ということもあり、他社、他分野の方の質問の観点が参考になりました。
  • 業種/職種による反応ポイントの違い、普段気にしていない着眼点への気付きなど、毎回刺激を受けております。
  • 異なる職種の方が参加しており、各人で異なる視点での意見が挙がっていたことから、勉強になりました。
  • グループに食品メーカーさんもいらしたことから、メーカー視点での口腔内での触感(食感ではなく)の話題なども出て、刺激をもらった。
  • 老化による受容器の衰えは一気に低下するわけではなく、他の部位で補いながら低下する。しかし、トレーニングによって低下した感覚を取り戻すことができるということを知り、安心しました。
  • 参加者が様々な業界からきていることもあり、質問の視点が自分の考えなかったところから出ていて、とても新鮮でした。

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